メジャー83登板目、試合前にはGMがエ軍残留を明言

　米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手が27日（日本時間28日）、敵地でのタイガースとのダブルヘッダー第1戦に「2番・投手」で投打同時出場。9回1安打無失点と好投し、メジャー初完投＆初完封で今季9勝目をマークした。開始から4回まで打者12人を無安打、6奪三振と完璧に封じ、5回に初安打を許すも相手打線を制圧。111球＆8奪三振の力投で、メジャー通算83登板目で初めて9回を投げ切った。チームは6-0で勝利している。

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　デトロイトのマウンドで、大谷が復活の快投を披露した。初回は9球で3者凡退。2回には右打者バエズから外角に鋭く逃げるスイーパーで空振り三振を奪った。4回までは打者12人を無安打、6奪三振に封じる完璧な投球だった。5回先頭のカーペンターに中前打を打たれてこの日初安打とされるも、直後のビアーリングを三ゴロ併殺打に仕留め、5回まで打者15人で終えた。

　5-0とチームがリードを広げた6回には1死からこの日初めての四球を与えるも、続くハースを内野ゴロに打ち取る。三塁手ムスタカスがまたも上手く打球を処理し、前のイニングに続いて三ゴロ併殺打を完成させた。7回にも100マイル（約161キロ）を計測するなど球威は落ちず。2死からこの日2つ目の四球を与えたが、カーペンターを縦に大きく割れるカーブでこの日7つ目の三振に仕留めた。

　この時点でまだ球数80。8回は先頭打者を四球で歩かせてしまう。しかしその後は落ち着いて打者3人を打ち取った。9回も投げ切って渡米6年目、メジャー通算83登板目で初完投＆初完封となった。与えた四球は計3つ。打っては5打数無安打だったものの、ハードなダブルヘッダーで第1戦を1人で投げ切る価値ある投球となった。

　右手中指の爪が割れたことやマメの影響もあり、直近の3登板では計15失点と本来の投球を見せられないでいた大谷。前回登板の21日（同22日）パイレーツ戦では4被弾していた。試合前には、エンゼルスのミナシアンGMが大谷のトレードはないと明言したことを米メディアが報道。8月1日（同2日）のトレード期限が迫り、大きな注目を浴びていた。前日にはホワイトソックスから通算59勝のルーカス・ジオリト投手、リリーフのレイナルド・ロペス投手の右腕2人の獲得を発表している。プレーオフ進出へ向けて勝負の後半戦を迎えているエンゼルスで、大谷が勢いづける投球を見せた。