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岩田翔吉、無念の判定負けで世界初挑戦に失敗 早大初の世界王者ならず、ゴンサレスV2

ボクシングのWBO世界ライトフライ級(48.9キロ以下)タイトルマッチ12回戦が1日、さいたまスーパーアリーナで行われ、同級2位・岩田翔吉(帝拳)が王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)に0-3(111-117、112-116×2)の判定負けを喫し、世界王座奪取はならなかった。故・山本“KID”徳郁氏のもとで総合格闘技を始めた26歳。名門・帝拳ジムへの5か月ぶり世界王座と早大出身者初の世界王者誕生が懸かった試合だった。31歳のゴンサレスが27勝(14KO)3敗1分け、26歳の岩田が初黒星で9勝(6KO)1敗。ゴンサレスは2度目の防衛に成功した。

ゴンサレスに右パンチを繰り出す岩田翔吉【写真:荒川祐史】
ゴンサレスに右パンチを繰り出す岩田翔吉【写真:荒川祐史】

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 ボクシングのWBO世界ライトフライ級(48.9キロ以下)タイトルマッチ12回戦が1日、さいたまスーパーアリーナで行われ、同級2位・岩田翔吉(帝拳)が王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)に0-3(111-117、112-116×2)の判定負けを喫し、世界王座奪取はならなかった。故・山本“KID”徳郁氏のもとで総合格闘技を始めた26歳。名門・帝拳ジムへの5か月ぶり世界王座と早大出身者初の世界王者誕生が懸かった試合だった。31歳のゴンサレスが27勝(14KO)3敗1分け、26歳の岩田が初黒星で9勝(6KO)1敗。ゴンサレスは2度目の防衛に成功した。


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 世界初挑戦の岩田は、初回から強烈な右のボディを炸裂させる。2回には互いの額が接触し、王者ゴンサレスはスリップダウン。しばらくキャンバスにうずくまったが、試合再開した。3回、ゴンサレスは偶然のバッティングで右目上をカット。4回にもバッティングをアピールし、場内がざわついた。

 岩田は強烈なボディなどで攻め続けるが、攻防巧みな試合運びを見せるゴンサレス相手になかなかリズムが掴めない。決着は判定にもつれたが、岩田は0-3の判定負け。キャリア初の黒星となった。

 岩田は9歳の時に総合格闘家の故・山本“KID”徳郁氏のジムに入門。レスリングなどを経験し、キックボクシングで全国制覇した。中学2年から「2本の腕だけなのに奥深い」とボクシングに専念。アマチュアだった東京・日出高時代には、のちにプロで世界王者になる井上拓真や田中恒成に勝利したことがあり、3年時には高校総体で優勝。高卒でプロにならず、早大スポーツ科学部に進学した。

 早大ボクシング部を経て、18年12月に米国でプロデビューした。初めて見た世界戦は、07年12月にフロイド・メイウェザー(米国)が米ラスベガスでリッキー・ハットン(英国)に10回TKO勝ちした試合。「凄い。カッコいいな。リングサイドもこんな凄い人たちが来るんだ」。当時11歳。テレビに釘付けとなって以来、「自分が世界戦をする時はこんな感じだろうかとイメージしてきた」と過酷な練習を乗り越えてきた。

 現在は帝拳ジムOBの元世界2階級制覇王者・粟生隆寛トレーナーに師事。同ジムでは4月に村田諒太が、6月に尾川堅一が王座陥落した。日本を代表する名門に5か月近く世界王者がいない状況。岩田は「帝拳ジムには世界チャンピオンがいないといけない。そこの責任があります」と勝利を誓い、村田、山中慎介氏ら多くのOBが見守る中で戦い抜いた。

 難敵ゴンサレスは19年8月、WBO世界フライ級王者だった田中恒成(畑中)に7回TKO負けした。2連勝した後の昨年10月、WBO世界ライトフライ級王者エルウィン・ソト(メキシコ)に判定勝ちで王座奪取。サウスポーで癖のあるスタイルを武器に今年6月に初防衛に成功した。

 今興行はダブルメインカードとして、WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(BMB)とWBA世界同級スーパー王者・京口紘人(ワタナベ)が王座統一戦を行う。

(THE ANSWER編集部)




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