米男子ゴルフツアー・ZOZOチャンピオンシップ第3日

　米男子プロゴルフ（PGA）ツアー・ZOZOチャンピオンシップ第3日が15日、アコーディアG習志野CC（7079ヤード、パー70）で行われた。13位で出た20歳・久常涼（SBSホールディングス）は6バーディー、1ボギーの65で回り、通算9アンダーで日本勢トップの8位。首位で14アンダーのリッキー・ファウラー（米国）とは5打差。1ドル＝148円で換算すると、逆転優勝で198万ドル（2億9304万円）、単独6位以内で自身の国内ツアー生涯獲得賞金を超える39万6000ドル（約5869万円）を手にできる。久常は「額は気にしないですが、円安が進んでいますからね」と笑った。

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　最終18番パー5。久常は2メートルのバーディーパットを躊躇なく打った。決めればトップ10入りの状況は頭に入れていたが、「少しスライスすると信じて打ちました」と振り返った。4アイアンで放ったピンまで230ヤードの第2打を「ダブって」グリーン手前30ヤードにショート。それでもスコアを伸ばし、「今日もショットの調子が良くて、自分らしいゴルフができました」と胸を張った。

　前半は2バーディー。後半は12番でボギーが先行したが、13番から3連続バーディーを奪った。今季は「3パットが多い」と悩んでいたという。しかし、今大会会場で米ツアー1勝の今田竜二に相談したところ、「打てているならそれでいい」と返され、「迷いが消えた」と明かした。

　岡山・作陽高出身。ライバルたちの多くが大学に進学する中、高卒後のプロ転向を選択した。「いろんな国でプレーしたい」の希望を持ち、これまでサウジアラビア、タイ、スペイン、韓国で試合に出場。前週も韓国ツアーに出場し、今大会を楽しみにしていた。

　世界最高峰のツアーゆえに賞金も高額。優勝で198万ドルに設定されているが、14日のニューヨーク外国為替市場では、円相場が1ドル＝148円台後半まで値下がりした現実もある。148円換算なら優勝賞金は2億9304万円、単独6位は396万ドルで約5869万円。わずか1試合で自身の国内ツアー生涯獲得賞金5568万4942円を超えることになる。

　久常はチャンスを前にしながら、「額は気にせず、今後のPGA（米）ツアー試合出場に繋がるポイントを少しでも獲れるようにトップ10以内を目指したいです」と冷静。一方、報道陣から優勝賞金を伝えられると、「（この先）もっと、いくかもしれないですね。円安が進んでいますから」と笑いを誘った。その後、「あっ、やっぱり、円が安いのは良くないです」とコメント。20歳の国際派が米ツアーを戦い抜く。