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スポーツ飲料と経口補水液はどっちがいい? 熱中症対策に必要な「水分補給法」を紹介

「スポーツ飲料と経口補水液どちらを飲んだほうがいい?」

 さて、スポーツの現場では必ずといっていいほど「スポーツ飲料と経口補水液ではどちらを飲んだほうがいいのか?」という質問を受けます。

 まず両者の違いですが、ナトリウムなどの電解質濃度が低く、糖質濃度が高いのがスポーツ飲料。発汗に伴う水分と電解質に加えて、エネルギーを素早く補給します。対する経口補水液は、電解質濃度が高く、糖質濃度が低いのが特徴。スポーツ飲料よりも水と電解質の吸収が速いため、脱水状態において不足している電解質を補います。

 経口補水液は、熱中症の予防策として、猛暑日や炎天下での試合や練習の前後に飲む選手もいます。

 実業団やプロチームは、スポーツ飲料だけでなく、経口補水液を練習場や試合会場、クラブハウスに常備するところも少なくないのではないでしょうか。ただ、一般のスポーツ愛好家や部活動で日常的に飲む場合は、スポーツ飲料で十分。ちなみにスポーツ飲料の代わりに、水+塩飴もOK。私が栄養サポートをしているラグビートップリーグのチームのクラブハウスにも、塩飴は常備していますよ。

 ちなみに、運動時の水分摂取に関するガイドライン(水分摂取量、水分摂取の目安、ナトリウムや糖質の基準)は、国や団体による大きな違いはありません。挙げるとすれば、「何を飲むか」では多少の違いを感じています。例えば、以前、海外の大手飲料メーカーの研究者と話をした際に、日本のスポーツ選手が「スポーツドリンクを甘すぎると感じて、水で薄めて飲む」という話に驚いていました。欧米では日本と比べて甘い飲み物に抵抗が薄いせいか、スポーツドリンクを薄めて飲むという発想はないからです。

 また、アメリカのスポーツ栄養の現場では、運動中に消費したグリコーゲンの回復と筋肉のダメージの修復に欠かせないたんぱく質(アミノ酸)が同時に摂れる「牛乳」や「チョコレートミルク」を、運動後に勧めることが多いようです。日本では運動後に牛乳を飲む習慣はありませんが、カルシウムが不足しやすい日本人の食生活においては、理に適ったリカバリードリンクだと思います。

 水分補給の考え方一つとっても、国によって味覚の違い、食文化の違いがみられるのは面白いですね。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビートップリーグ・パナソニック ワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビューや健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌などで編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、サンマーク出版)、『カチコチ体が10秒でみるみるやわらかくなるストレッチ』(永井峻著、高橋書店)など。

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