イップス、肩痛、戦力外…苦闘続いた3年間 元DeNA京山将弥が韓国プロ野球で見つけた光「めっちゃ久しぶり」

渡った韓国で変わったイメージ「本当に親切なんです」
11回裏、ベンチから声がかかった。痛み止めを飲んでマウンドに向かったものの、次の日からもう、いい感覚は戻ってこなかった。 それから2年、韓国の2軍で好投しつかんだのは「本当に、めっちゃ久しぶりの感覚」だったのだ。
昨季、DeNAでは1度も1軍からお呼びがかからなかった。時には2軍での登板間隔が2週間近く開くことも。そうなると選手は“先”がわかる。「7月、8月から、DeNAでは今年で終わりだと思って、先のために色々頑張ってました。ファームでも、違うチームにアピールするつもりで投げてました」。異国で伸びた現役生活。自分の野球人生を、どんな形で終わらせたいと思っているのだろうか。
「体が元気なうちはどこへ行っても野球したいなっていう。やっぱり悔いを残したくないので、どこの場所でも、このチームでも自分の体に感謝して野球したいなと思ってます」
ここまで残した成績は、1軍で10試合にリリーフし0勝1敗1ホールド、防御率7.59。2軍でも8試合で防御率6.30。助っ人選手には過程ではなく、結果だけが求められるのはどの国も同じだ。アジア枠の選手はここまで成功例のほうが少なく、メディアでは交代論も上がる。「日本に来る外国人選手の気持ちがわかりました」と、エスコバーやオースティンら、仲が良かった選手の顔が頭をよぎったという。ただこの環境に飛び込み、韓国という国の印象は大きく変わった。
「人が本当に親切なんです。これは来て驚きました。外国人だし、もっとあしらわれるような感じかと思っていたら全然そんなことはなくて。後輩はしっかりあいさつしてくれますし、先輩もいつも『体大丈夫?』とか聞いてくれますし。韓国ってこんな人情があるんだと。僕が外国人だからかもしれませんけど、そこは日本より強いなと思いました」
キャンプからエースのパク・セウン投手に食事に連れて行ってもらい、今季阪神から入団したジェレミー・ビーズリー投手とも日韓の野球の違いについて話しあった。ハングル文字の読み方は1か月ほどでマスター。「意味は全然分かりませんけど、読めると面白いですよね。たまに知っている単語もありますし」。ただ一つ、困ったことがある。ラーメンだ。
「僕、ラーメンが大好きで。もうプロ野球選手じゃなかったらラーメン屋になるって言ってるくらい好きなんですけど……」。現在暮らす釜山でも当然、街でラーメン屋を探した。ただ「違うんです。やっぱり味付けが韓国人向けなんです」と苦笑い。京山の好みはガツンと濃い、いわゆる“二郎系”だ。韓国のスープは薄くて物足りないのだという。
そんなところにも日韓の「違い」が現れる。京山はそのギャップを乗り越えようと、今ももがいている。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
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