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日本人が異国でぶつかる言葉・文化の壁 18歳で単身渡米、ド軍ロハスも「キツかった…」海外挑戦成功の秘訣

「THE ANSWER」はこのほどメジャーリーグに編集部記者を派遣し、昨季ワールドシリーズを制して世界一に輝いたドジャースを中心に世界最高峰の舞台に密着。「スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト」として普段発信しているスポーツと社会のさまざまな課題、ジュニア育成や進路選び、保護者や監督・コーチの指導のヒント……など「THE ANSWER」のサイトコンセプトに照らしたテーマを、MLBを通して短期連載で発信する。第7回は「ベネズエラ人から見た海外挑戦」。ドジャースの36歳ミゲル・ロハス内野手は18歳で母国ベネズエラを離れ、単身渡米した。日本でもプロを経由せずに若くして本場・米国に渡る選手が増えつつあるが、異国に挑む際に必要な心構えを聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

ドジャースのミゲル・ロハス【写真:ロイター】
ドジャースのミゲル・ロハス【写真:ロイター】

「THE ANSWER×MLB現地連載 #7」――メジャーリーグ取材から探る「アンサー」

「THE ANSWER」はこのほどメジャーリーグに編集部記者を派遣し、昨季ワールドシリーズを制して世界一に輝いたドジャースを中心に世界最高峰の舞台に密着。「スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト」として普段発信しているスポーツと社会のさまざまな課題、ジュニア育成や進路選び、保護者や監督・コーチの指導のヒント……など「THE ANSWER」のサイトコンセプトに照らしたテーマを、MLBを通して短期連載で発信する。第7回は「ベネズエラ人から見た海外挑戦」。ドジャースの36歳ミゲル・ロハス内野手は18歳で母国ベネズエラを離れ、単身渡米した。日本でもプロを経由せずに若くして本場・米国に渡る選手が増えつつあるが、異国に挑む際に必要な心構えを聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

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 夢を掴むために、愛する家族から離れ、慣れ親しんだ文化圏を飛び出した。

 ロハスは16歳だった2006年にレッズとマイナー契約を結び、2007年まで母国ベネズエラやドミニカ共和国のサマーリーグで腕を磨いた。ルーキーリーグにステップアップするため、18歳で単身渡米。「頼れる家族も友人もいなかった。私にはチームと同僚、知り合ったばかりの人たちしかいなかった」。モンタナ州の小さなアパートで、7人のチームメートと共同生活。「最初はキツかった」と吐露する。

 海外に挑戦する日本人の多くが苦労するのが言葉の壁。スペイン語を母語とするロハスも今でこそ英語で難なくインタビューをこなすが、当時は同じ壁にぶち当たった。野球ではなんとか意思疎通を図れたが、私生活では英語ができないことで不便を感じることが多かった。「海外挑戦にあたって、言語は絶対に必要だと思う」。生きていくために英語を必死で身につけた。

 言葉も文化も違う中で、これまで親が面倒を見てくれた身の回りの管理も自分でこなさなくてはならない。「落ち着かない環境で、野球に慣れるのに6か月ほどかかった」。日本の学年に当てはめると、高校を卒業したばかりの年齢。当初はグラウンド上のことに集中することすら精一杯だった。それでも心が折れなかったのは、常に野望を持ち続けたからだ。

「野球が上手くなりたい、メジャーでプレーしたい、というモチベーションが常にあった。そしてなにより家族の存在。母国にいる家族にいい暮らしをさせてあげられるように、家族が私のことを誇りに思えるように。その気持ちがあったから、つらい数年間を乗り越えられた」

 自分のためであり、誰かのために戦う。その想いがあると孤独でつらい日々も乗り越えられる。ロハスの場合、それが家族だった。

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