高校で3競技に熱中→世界的名門大に進学→MLBへ 1日24時間を最大化させる一流のタイムマネジメント術「僕が今の位置にいられるのは…」
「THE ANSWER」はこのほどメジャーリーグに編集部記者を派遣し、昨季ワールドシリーズを制して世界一に輝いたドジャースを中心に世界最高峰の舞台に密着。「スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト」として普段発信しているスポーツと社会のさまざまな課題、ジュニア育成や進路選び、保護者や監督・コーチの指導のヒント……など「THE ANSWER」のサイトコンセプトに照らしたテーマを、MLBを通して短期連載で発信する。第8回は「スーパーユーティリティーのタイムマネジメント」。ダイヤモンドバックスの26歳ティム・タワ内野手は内外野様々なポジションをこなすマルチプレーヤー。高校時代には野球以外に2つのスポーツに熱中し、名門スタンフォード大では勉学でも好成績を残した。2つ以上の分野で成果を残すための時間管理のコツを聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

「THE ANSWER×MLB現地連載 #8」――メジャーリーグ取材から探る「アンサー」
「THE ANSWER」はこのほどメジャーリーグに編集部記者を派遣し、昨季ワールドシリーズを制して世界一に輝いたドジャースを中心に世界最高峰の舞台に密着。「スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト」として普段発信しているスポーツと社会のさまざまな課題、ジュニア育成や進路選び、保護者や監督・コーチの指導のヒント……など「THE ANSWER」のサイトコンセプトに照らしたテーマを、MLBを通して短期連載で発信する。第8回は「スーパーユーティリティーのタイムマネジメント」。ダイヤモンドバックスの26歳ティム・タワ内野手は内外野様々なポジションをこなすマルチプレーヤー。高校時代には野球以外に2つのスポーツに熱中し、名門スタンフォード大では勉学でも好成績を残した。2つ以上の分野で成果を残すための時間管理のコツを聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)
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まさに「多才」という言葉がピッタリだ。
今年4月にメジャーデビューを果たしたタワ。二塁を中心に、出場35試合目までにすでに一塁、三塁、左翼、中堅と5つのポジションをこなしている。マイナーで過ごした昨季は投手、捕手以外の全てのポジションを経験。オレゴン州ウェストリン高時代には投手としても活躍した。だが、その器用さは野球だけにとどまらない。
高校では野球に加え、アメリカンフットボール、バスケットボールにも熱中。特にアメフトでは花形である司令塔・クォーターバックとして州記録を複数更新し、2015年から3年連続でオレゴン州最優秀選手賞に輝く実力を誇った。3つのスポーツで活躍するだけでなく、勉学においても超優秀。教育熱心な親の意向もあって勉強も疎かにしなかったタワは、世界屈指の名門スタンフォード大に進学した。
英国の高等教育情報誌「Times Higher Education」が発表した「世界大学ランキング2025」で6位にランクされている超難関大学。ちなみに日本の大学の最高位は東大で28位だ。大学では野球に専念したタワだが、学業において優秀な成績を収めたアスリートが選ばれる「Pac-12アカデミック栄誉名簿」入りを2年連続で果たすなど、世界レベルで勉学とスポーツを両立させた。
「バランスを見つけること。情熱を持てるものを見つけ、学業も怠らないこと」。タワにとっては、どの競技も勉強も熱中できるものだった。その上で大きかったのは環境。「スポーツであれ、勉強であれ、自分がやっていることに100%の努力を注ぐ人たちが常に周りにいた。僕が今の位置にいられるのは、それが大きな理由の一つだ」。文武両道を奨励するスタンフォード大の気質も肌に合った。
とはいえ、1日は誰しも24時間しかない。あれこれと手を出すと、当然1つのことにかけられる時間は減ってしまう。タワは「その通りだね」と笑いつつ、「優先順位を知り、時間を有効に使うこと」が重要だと説いた。