弟が88秒KO→兄もKOで世界最速戴冠へ前進 嵐の日に誕生、井上一家に憧れる20歳が描く「夢や希望を」――ボクシング・片岡雷斗

同門の先輩・井上家から刺激
雷斗は7人きょうだいの3男。千葉県佐倉市出身で、雷鳴が響いていた嵐の日に生まれた。「強くなってほしい」。父の圭トレーナーはそう願いを込めて、名前を決めた。幼いころから活発で、幼稚園の頃にはソファの上から宙返りをして家族を驚かせていた。
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兄の影響で4歳のころにキックボクシングを始め、小学3年生でボクシングに転向。父の願い通り、強くたくましく成長した。千葉県の習志野高時代に高校5冠を達成。2023年にアジア選手権で優勝し、アマ戦績は57勝(31RSC)1敗だった。
そんな雷斗の歩みに続くのが、1学年下の弟・叶夢だ。2人は高校時代、マススパーリングで必要以上に熱くなり、注意を受けることがあったという。兄弟だからこそ、遠慮はなく、互いに譲らない。ただ、練習ではアドバイスも送り合うなど、切磋琢磨してきた関係だ。
今回、同じ興行に出場するにあたり、ともに減量で追い込み、心身を鍛えてきた。迎えた本番。叶夢はプロ2戦目のバンタム級6回戦で、ジャカパン・セーントーン(タイ)に1回1分28秒でKO勝ち。兄にバトンを繋いだ。

圭トレーナーは興行を終えて「すごく良い経験をさせていただきました。ただ課題も見えた。ここからは大橋ジムのスペシャリストの方々に教えていただきながら次の挑戦をしていきたいと思います」と力を込めた。
雷斗はボクシング界のトップを走る尚弥、拓真兄弟ら井上家の姿からも刺激を受けている。
「技術面や人間性以外にも、尚弥さん、拓真さん、真吾さん、浩樹さんも含めて、井上家で楽しく、集中してメリハリもしているところが良いなと、影響を受けています」
次戦は日本人男子最速となる4戦目での世界挑戦を見据える。記録だけでなくその先の未来も描く。「世界チャンピオンになるのはもちろん、見ている人に夢や希望を与えられるようなボクサーになりたい」。弟と父と、ともに磨き上げた拳で、その名を世界に轟かせる。
(THE ANSWER編集部・澤田 直人 / Naoto Sawada)
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