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2軍でタイトル獲っても…ドラフト呼ばれず「もうダメかと」 今季も新記録ペース、オイシックスの守護神が前を向けたワケ

プロ野球の2軍、イースタン・リーグに参加して2年目のオイシックスには不動の守護神がいる。昨季、20セーブでタイトルを獲得した上村知輝投手だ。ただ秋のドラフト会議ではNPB12球団に名前を呼ばれなかった。悔しい指名漏れで「もうダメかと思っていた」ところから現役続行を決意した理由、今季もリーグ新記録ペースでセーブを積み重ねる裏側を聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部 羽鳥慶太)

今季も着々とセーブを積み重ねるオイシックスの上村【写真:羽鳥慶太】
今季も着々とセーブを積み重ねるオイシックスの上村【写真:羽鳥慶太】

大卒4年目の上村知輝、あきらめかけたNPB入りに待ったをかけた声

 プロ野球の2軍、イースタン・リーグに参加して2年目のオイシックスには不動の守護神がいる。昨季、20セーブでタイトルを獲得した上村知輝投手だ。ただ秋のドラフト会議ではNPB12球団に名前を呼ばれなかった。悔しい指名漏れで「もうダメかと思っていた」ところから現役続行を決意した理由、今季もリーグ新記録ペースでセーブを積み重ねる裏側を聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部 羽鳥慶太)

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「大卒3年目でしたし、昨年行けなかったらもうダメかと思ってたんです。かからなかったら終わりだと……」

 昨年秋のドラフト直後の心境を、上村はこう振り返る。追い込まれていた。創価大ではリーグ戦の登板もおぼつかなかった右腕が、イースタンリーグでタイトルを獲得。調査書も届き、ドラフト指名への期待は高まっていた。それでも3時間半を超えた会議では、最後まで名前を呼ばれなかった。

 今季は大卒4年目、3月に25歳になった。年齢が上がれば上がるほど、ドラフト指名は難しくなるのが現実だ。現役続行も迷わなかったといえばウソになる。そこでまだ可能性が消えたわけじゃないと教えてくれたのは、野間口貴彦ヘッドコーチだ。

「あきらめる年じゃないと、変則ということもあるのだからと言われて。右の上から投げる投手だったら難しいのかもしれませんけど、すぐに横から投げる投手がほしいチームが出てきた時のために、もう一回準備をしようと……」。再び前を向き、新たなシーズンに備えた。

 コンビを組んで練習を続けてきた、アンダースロー右腕の下川隼佑投手がヤクルトから育成3位指名を受けたのも(開幕後に支配下へ昇格)、挑戦の続行を後押しした。サイドスローの変則フォームという、人と違うことをしてきたのがプラスになるかもしれない。さらにチームには、年齢は数字でしかないと身をもって示してくれる存在もいる。

「勝さんも27歳で指名されたんですよね? そういう話をしてくれました」

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