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井上尚弥に周囲は疑問「何なんだ?」 ベガス熱狂直前、身内が見る控室の横顔は「サラリーマン」

3年ぶりに再会した井上(左)とノニト・ドネア【写真:荒川祐史】
3年ぶりに再会した井上(左)とノニト・ドネア【写真:荒川祐史】

「モチベーションは何なんだ?」 計量会場で直撃質問した戦友

 前日計量に現れたのは、42歳の元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)。井上に2敗目を喫した2022年6月以来、3年ぶりの再会だった。会場でインタビュアーを担当。「モチベーションは何なんだ?」。同じボクサーだからこそ、その異質性に疑問が湧いたのだろう。

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「素晴らしいのは彼(井上)が満足しない人間であること。多くのチャンピオンは彼のレベルに到達すれば満足してしまう。私も満足してしまい、それから負け始めた。だから彼に質問したんだ。何が原動力になっているんだ、と」

 モンスターの答えはシンプル。「まだまだ強くなりたいという気持ちです」。かつての戦友は笑うしかないようだった。

 過酷な練習が精神力を鍛えると話す井上に対し、元世界王者の大橋会長も「もう鍛える必要なんてないのでは」と呆気にとられたように笑う。

「ここまで来ると『いつ辞めるか』『あと何試合か』という話をするものです。でも、井上は全くない。ボクシングは大変です。研究される今の立場であれば、『早く逃れたい』という気持ちになると思います。それがこれっぽっちもないのが凄い。

 試合でも、直前の控室でも悲壮感が漂っていない。サラリーマンが仕事に行くように試合をするイメージです。こんな気持ちでボクシングを楽しくやってる。私もですが、世界戦は凄く緊張するし、みんな『一世一代の大勝負だ』と思うもの。けど、そういう悲壮感がない。私はそのハートがモンスターだと思います」

 この日も試合直前の控室が中継に映り、カステラを頬張りながらリラックスしていた。先制ダウンを奪われて以降、TKOまでの逆襲は凄まじい攻撃力。引退時期として公言している37歳まであと5年。「まだ、ピークではない」と念を押す大橋会長の言葉を信じてしまう。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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