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闘莉王が規格外の得点力を誇る理由 “攻撃的DF”生んだ「バレーボール」と「自立心」

「日本へ来ていきなりボランチをやらせると、みんな『首が痛い』って言う。だから闘莉王も、全体を見渡せるセンターバックから始めさせたんです」――宗像マルコス望(渋谷幕張高校監督)

闘莉王の才能を開花させた宗像監督との出会い「中盤でやるとみんな『首が痛い』と言うから…」

「日本へ来ていきなりボランチをやらせると、みんな『首が痛い』って言う。だから闘莉王も、全体を見渡せるセンターバックから始めさせたんです」――宗像マルコス望(渋谷幕張高校監督)

 元日本代表DFの田中マルクス闘莉王(京都サンガFC)が、4月15日に行われたJ2第8節の愛媛FC戦でJリーグ通算3度目のハットトリックを達成し、チームを3-2の勝利に導いた。身長185センチとサイズに恵まれたこともあり、これまでも状況に応じて前線でプレーすることはあったが、さすがにこれだけ攻撃面でも機能するセンターバックは珍しい。

 ただし闘莉王の足跡を辿れば、オールラウンドな能力が育つ土壌が見て取れる。ブラジルで育った日系3世の闘莉王は、小さい頃から「サッカーとバレーボールに明け暮れた」という。むしろ渋谷幕張高校に留学する前は、「サッカーに興味を失いかけて、バレーボールに傾いていた」そうである。

 そして、そんな闘莉王を日本に連れて来た渋谷幕張高校の宗像マルコス望監督は、ブラジル時代に主戦場としていたボランチではなく、まずはセンターバックでプレーさせている。

「これは冗談ではなく、ブラジルから来た留学生を中盤でプレーさせると、みんな『首が痛い』と言い出すんです。日本は展開が早くて、頭の上をボールが飛び交う。だから最初は、全体を見渡せる後ろでプレーさせることにしたんです」

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近東京五輪からプラチナ世代まで約半世紀の歴史群像劇49編を収めた『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』(カンゼン)を上梓。『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(ともにカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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