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馬場咲希を10歳から知るコーチが語る「本当の武器」 日本女子OP3位だったデータの証明

コーチは他にも3人、共通の思いは「このまま順調に」

 心配していた通り、住友生命Vitalityレディス東海クラシックでは「左を向くクセ」は多く出ていた。しかし、日本女子オープンでは少なくなった。側には中1から馬場を指導し、同大会でキャディーを務めた坂詰和久コーチがいた。同氏はかつて片山晋呉らのキャディーを務め、大山志保、佐伯三貴らのコーチングを担当。馬場には、スイングはそのままで効率のいい体の動かし方などを伝え、ゴルフ以外の話し相手にもなっているという。

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 その他、馬場は青梅GC所属で関東ゴルフ連盟ジュニア育成委員会強化部会の江原清浩参与、橋本真和パッティングコーチからも指導を受けている。コーチが2人以上いる選手は珍しいが、父・哲也さんは「あらゆる場面で、最良の相談相手がいる環境作りを心掛けています」と話している。

 この状況を把握している武尾氏は、「彼女もレッスン生の1人。予約が入れば指導する」というスタンスでいる。その上で「日本女子オープンの結果は立派です。ただ、映像を見たところ、上半身と下半身のバランスが合っていないショットもありました。今度、会う時はそこをチェックできればと思います」と話した。

 全米女子アマチュア選手権で快挙を達成した17歳は、重圧の中で日本女子オープンのローアマも獲得した。評価はさらに上がり、スポンサー契約、マネジメント契約のオファーも殺到しているが、フィーバー以前から馬場を指導する人々は冷静で、「このまま順調に歩んでほしい」の思いでいる。

 これまでメディアに登場する機会がなかった武尾氏については、職人タイプを感じる。ただ、教え子のさらなる成長を期待し、「今の勢いがあれば、『海外で活躍する』という夢も叶えられると思います。楽しみですし、そのために協力できることがあればしていきます」とも言った。特徴を理解し、スイングを築き上げてくれた先生は、今後も馬場の“拠り所”になりそうだ。

■武尾隆央(たけお・たかひさ)

 1976年1月2日、東京都生まれ。目黒高卒。中3でゴルフを始め、高校卒業後に栃木・鹿沼72CCに研修生として6年間所属。2005年にはJGTO(日本ゴルフツアー機構)ツアーカードを取得。その後、井上透氏が主宰のトゥルーゴルフアカデミーに12年間コーチとして在籍。多くの競技優勝者を輩出し、ジュニアでは、関東ジュニア、世界ジュニアなどの優勝者を育ててきた。現在はVIM GOLFSTUDIO(横浜市中区)で、初心者から上級者までパーソナルレッスンを行い、各自に合った「ワンオンリースイング」を目指し、指導している。

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)

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