[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

一流サッカー選手と「遊び心」 元フランス代表監督が実験、指導者が理解すべき点とは

優秀な指導者の条件は知識をため込むことではない

「監督は、善良な選手を探してチームを作るべきではない。いろんな性格の持ち主を融合させることを考えるべきだろう。例えば1人はリーダーシップを発揮し、1人は寡黙で従順でコツコツと仕事をし、1人は反発心がありながら実行力があり、1人はとにかく芸術を極める、という具合にね。そんな個性の集まりにダイナミズムを与え、集団にまとめるのが監督の役目さ。だからこそ、指導者は選手個人の振る舞いに気を配る。練習中、みんなむすっとしているのは良くないが、全員が笑っているのも良くない兆候さ」(ライカールト)

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

 ダイバーシティがパワーを生み出す――。重要なのは選手の性格そのものではなく、指揮官がその特性を許容し、一つに束ねられるか。優秀な指導者の条件は、サッカーの知識をため込むことなどではなく、まずは人を知り、マネジメントできるかにある。

 一方で選手はピッチで戦うため、まずは自らの個性と向き合うべきだろう。自分は何者で、味方に何を与え、与えられるのか。そこに辿り着くことで、サッカーが見えてくる。

 個性とは何か?

 それは次回のテーマにすることにしよう。

(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)

1 2 3

小宮 良之

1972年生まれ。大学卒業後にスペインのバルセロナに渡り、スポーツライターに。トリノ五輪、ドイツW杯を現地取材後、2006年から日本に拠点を移す。アスリートと心を通わすインタビューに定評があり、『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など多くの著書がある。2018年に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家としてもデビュー。少年少女の熱い生き方を描き、重松清氏の賞賛を受けた。2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を上梓。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
UNIVAS
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集