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アイスホッケーとラグビーが異色コラボ BUトレーニング施設で学生たちが得た刺激

車座になったディスカッションで臼井コーチ(中央右)の話に耳を傾ける東洋大学アイスホッケー部の選手たち【写真:編集部】
車座になったディスカッションで臼井コーチ(中央右)の話に耳を傾ける東洋大学アイスホッケー部の選手たち【写真:編集部】

車座で活発に意見交換が行われたディスカッション、大切な全員が参加しやすい環境作り

 また、この日は5選手はディスカッションにも参加した。BUアイスホッケーアカデミーのコーチで、東洋大アイスホッケー部監督を務める鈴木貴人氏の発案で、臼井コーチ、BUラグビーアカデミーでコーチを務める元ラグビー日本代表主将の菊谷崇氏を囲む“即興講義”が実現。ラグビー界のトップを知る2人に、ラグビー選手のように大きいながらも動ける体の作り方、ウォームアップの意識、勝てるチームの作り方について意見を交わした。

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 最初は菊谷氏と臼井コーチが前に並び、それと正対する形で5選手が座る、授業形式でスタートした。だが、菊谷氏から「一方的に話を伝える形では、聞き手が何を考えているのか分からない。いいチーム作りを目指すなら、みんなが考え、発言しやすい環境を整えることも大事」というアドバイスを受け、全員が輪の形に座ってディスカッションに臨んだ。

 菊谷氏と臼井コーチがリードする形で進んだディスカッションだが、5選手からも積極的に質問や意見が飛び出すなど、一方通行に終わらない有意義な時間となった。

 トレーニングに関しては、頭と体のコーディネーションを意識しながら、動きを「分解して考えるといい」と菊谷氏。例えば、アジリティ(敏捷性)をあげるトレーニングをする場合、広いスペースが確保できない場所でも、1歩目を早く踏み出せるように練習することはできる。また、パワーをつけるトレーニングでも、ただ単に大きな筋肉をつけるだけではなく、実戦に即した形で一瞬のパワー出力を上げることを意識したトレーニングを考えるなど、目的を意識した姿勢の重要性にも触れた。

 勝てるチームの作り方というテーマでは、まず東洋大が昨年の日本学生氷上競技選手権大会で11年ぶり10度目の優勝を飾れた理由について、5選手がそれぞれに考察。「下級生が発言しやすい環境を上級生が整えてくれた」「みんなで決めたことを私生活から実践することができた」「目標を共有することができた」など意見が出る中、臼井コーチは早稲田大学ラグビー部が日本一になった当時のチームの様子を紹介。当初はコーチに“やらされていた”コンディショニング報告を、翌年から4年生が中心となって学生たちが自主的に行うようになると、自然とチーム力が高まり、プレーにも表れるようになったという。ディスカッションの中では、選手が主体性を持って考えて行動し、勝つという目標に全員がベクトルを合わせられた時、チームとしての可能性が最大限に引き出されるという理解が深められた。

 今回はラグビーとアイスホッケーによる交流が深まったが、BUASでは今後も競技の枠を超えた未来へ繋がる活動を続けていく。その新たな拠点となるBring Up Training Centerでは、これからも様々な競技のコラボレーションが生まれることになりそうだ。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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