浅田真央さんが大切にする「スケートを好きという気持ち」 34歳になった“天才少女”の指導論
フィギュアスケート女子で、2010年バンクーバー五輪の銀メダリスト・浅田真央さんが12日、木下グループと共同で、フィギュアスケート界の未来を担う人材育成を目的とした「木下MAOアカデミー」の設立を発表した。コーチ業を本格始動するにあたり、大切にしたいのは「スケートを好きという気持ち」。理想とする指導論を語った。

木下MAOアカデミー設立発表会
フィギュアスケート女子で、2010年バンクーバー五輪の銀メダリスト・浅田真央さんが12日、木下グループと共同で、フィギュアスケート界の未来を担う人材育成を目的とした「木下MAOアカデミー」の設立を発表した。コーチ業を本格始動するにあたり、大切にしたいのは「スケートを好きという気持ち」。理想とする指導論を語った。
34歳になった“天才少女”が新たな一歩を踏み出した。小学6年生ながら女子世界初の3回転3連続ジャンプを成功させ、一躍世界の注目を浴びてから23年。栄光も挫折も経験してきた浅田さんが、今度は指導者として後進の育成に全力を注ぐ。「一人ひとりと向き合い、丁寧に指導していきたい」。全身白のスーツで壇上に立ち、力強く意気込んだ。
氷上練習はもちろん、バレエ、ダンス、新体操、陸上トレーニングなどを融合し、全てを1つの建物で完結できる独自育成プログラムを用意する。その背景にあるのは、選手時代に描いた「こんなアカデミーがあったらいいな」という理想だ。「本当にとてもありがたい環境で練習することが、何よりスケートのためになるんじゃないか」。世界に羽ばたくスケーターを育てることを夢見る。
指導者は初めての経験。「もう一度、フィギュアスケートの基礎をゼロから見直している」と原点に立ち返る。2034年に米ソルトレークシティで行われる冬季五輪への選手輩出を1つの目標に掲げつつ、何よりも大切にしたい想いがある。
「やはりスケートを好きという気持ちがなければ努力もできない。スケーターの皆さんには、どんなことがあってもスケートを好きという気持ちだけはなくさないように指導していきたい」