高校球児が「サイ・ヤング賞剛腕」参考フォームに改造 冬の一大決心「このままじゃダメ」葛藤乗り越え連続快投――市ケ尾・山田想二郎
高校野球の第108回全国選手権神奈川大会は16日、サーティーフォー保土ケ谷で4回戦が行われ、市ケ尾が5-2で川崎工科に勝利した。先発した右腕の山田想二郎(3年)は7回途中2失点(自責1)、4奪三振と好投。昨冬に投球フォームを大胆に変更した背番号12が、強力な投手陣の中で確かな存在感を示した。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

第108回全国高校野球選手権・神奈川大会
高校野球の第108回全国選手権神奈川大会は16日、サーティーフォー保土ケ谷で4回戦が行われ、市ケ尾が5-2で川崎工科に勝利した。先発した右腕の山田想二郎(3年)は7回途中2失点(自責1)、4奪三振と好投。昨冬に投球フォームを大胆に変更した背番号12が、強力な投手陣の中で確かな存在感を示した。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)
腕の位置を下げたスリークォーター。MLB屈指の好投手を参考にしたフォームで、相手打線を翻弄した。3回、味方のエラーで同点とされるも動じない。後続を断ち、打たせて取る投球でチームに勢いをもたらす力投。ただ試合後は「いつもより四球が出てしまった」と4四球に反省が口を突いた。
最後の夏を迎える約8か月前。冬の期間に山田は決断を下した。部内の紅白戦で次々とヒットを浴び、大量失点。「このままじゃダメだな」。12年間慣れ親しんだオーバースローをかなぐり捨て、新たな挑戦を選んだ。
最終的に行きついたのは、以前から尊敬していた昨年のサイ・ヤング賞右腕、ポール・スキーンズ投手(パイレーツ)のフォーム。バリバリのメジャーリーガーを参考に、独自のスタイル確立を目指した。大きな変化には、当然リスクも伴う。腕の角度を下げたことで変化球のコントロールが定まらず、それまで武器にしていた縦割れのカーブも使いづらくなった。
最後の夏に間に合わないのでは――。「ちょっと怖かった」が本心で、元に戻すか葛藤もあった。それでも一大決心は実を結んだ。1回戦の関東六浦戦では5回無失点、3回戦の横浜氷取沢戦でも5回無失点とチームに貢献。納得いくまで繰り返したネットスローで制球力を磨き、横変化の大きいスライダーを習得したことが好投に繋がっている。
140キロを超える速球を誇る中山優太朗(3年)や大塚遼(3年)ら強力な投手陣の中でも、確かな存在感を示している山田。次戦は18日に川和と対戦する。「チーム全員でこのままベスト8を超えて勝ち上がっていきたい」。激戦区・神奈川でチームを押し上げる。
(THE ANSWER編集部・戸田 湧大 / Yudai Toda)
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