高校野球で続く「7回制」議論、米国はルールをどう決める? 球数、休養日…改正は“現場の声”から
「THE ANSWER」がお届けする、在米スポーツジャーナリスト・谷口輝世子氏の連載「Sports From USA」。米国ならではのスポーツ文化を紹介し、日本のスポーツの未来を考える上で新たな視点を探る。今回は「アメリカの高校野球のルールは、誰が、どう決めるのか」。

「Sports From USA」――今回は「アメリカの高校野球のルールは、誰が、どう決めるのか」
「THE ANSWER」がお届けする、在米スポーツジャーナリスト・谷口輝世子氏の連載「Sports From USA」。米国ならではのスポーツ文化を紹介し、日本のスポーツの未来を考える上で新たな視点を探る。今回は「アメリカの高校野球のルールは、誰が、どう決めるのか」。
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昨年12月、日本高校野球連盟の「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」は、暑さが厳しい夏の全国選手権について「可及的速やかに7イニング制を採用することが望まれる」などとする最終報告書をまとめた。しかし、実際に導入するかどうかについては議論が続いている状況だ。
アメリカの高校野球は一般的に7回制で行われている。が、この記事では7回制がよいか、9回制がよいかについてではなく、アメリカの高校スポーツのルールはどのように決まるのかについてレポートしたい。
米国の高校スポーツで大きな役割を担うのが、NFHS(National Federation of State High School Associations)である。各州とワシントンD.C.の高校体育協会(名称はさまざまだがこの記事では州の高校体育協会とする)が加盟している。だから、組織の性格としては、各都道府県の高体連を束ねる日本の全国高等学校体育連盟に近い。ただし、NFHS主催の全国大会はない。
米国のNFHSは野球、バスケットボール、アメリカンフットボール、サッカー、ソフトボールなど多くの高校スポーツのルールを定めている。大まかにいえば、NFHSが全米標準となる競技規則を作り、各州の高校体育協会がそれを採用する。ただし規則の中には「州協会の判断で採用する」とされた条項も多く、州の高校体育協会が調整もする。さらに一部のリーグではローカルルールで競技する、という仕組みになっている。
それでは、このNFHSルールはどのように作られたり、変更されたりしているのか。今春、NFHSの野球・レスリング担当のエリオット・ホプキンス氏にオンラインで取材した。
まず、NFHSは加盟する州の高校体育協会に質問票を送るところから始まる。ホプキンス氏は「私たちは51の加盟団体にアンケートを送り、彼らが何に関心を持っているのかを教えてもらいます」と説明した。質問は大きく3つに分かれている。
第1部は「昨年の私たちのルール改正に満足していますか」、第2部は「あなたの地域で、野球に関して何か特定の問題が起きていますか」、そして第3部は「あなたは~に賛成ですか(would you be in favor of~)?」という形になっている。
「第1部は、昨年のルールが問題なかったかを確認するだけです。第2部は、たとえばサウスダコタで何か問題が起きているなら、同じ問題が国の別の地域でも起きている可能性があるので、私たちがそれを検討する必要がある、ということです」
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