箱根予選会を走った異色の39歳ランナーは何者か 駅伝強豪を退部…朝6時から20km→昼は仕事→夜は大学――埼玉大・牧野冴希
朝6時から20キロを走り、昼は会社で働き、夜は大学で学ぶ。三足のわらじを履く異色のランナーが箱根駅伝予選会を走った。埼玉大・牧野冴希(4年)はチーム内トップ(全体376位)の1時間8分42秒で力走。昭和世代の39歳が、“2度目の大学生活”で箱根路の夢を追う。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

「THE ANSWER 陸上PLUS|STORY」 箱根駅伝予選会(10/17)
朝6時から20キロを走り、昼は会社で働き、夜は大学で学ぶ。三足のわらじを履く異色のランナーが箱根駅伝予選会を走った。埼玉大・牧野冴希(4年)はチーム内トップ(全体376位)の1時間8分42秒で力走。昭和世代の39歳が、“2度目の大学生活”で箱根路の夢を追う。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)
一回り以上年が離れたチームメートと共に、21.0975キロを駆け抜けた。
牧野は前方の集団につけていたが、駐屯地を抜けたあたりから徐々に遅れた。総合42位だったチームでトップの力走だったが、全体376位。「(関東学生)連合入り(本戦出場を逃した11位以下の大学からタイム上位選手を中心に選出)を目的にずっと過ごしていたんですが、目標に遠く及ばない厳しい走りとなってしまった」と苦笑いを浮かべる。
紆余曲折のあるキャリアを歩んできた。
浦和実業高(埼玉)を卒業後、一般受験で駅伝の強豪・駒大に進学。周囲はスポーツ推薦組を中心に全国トップクラスの選手ばかり。練習量やスピード感に、次第についていけなくなった。「部に迷惑をかけられない」。2年夏に自ら退部する道を選んだ。
それでも、陸上に対する情熱だけは衰えなかった。
退部後は主に、市民ランナーとして活動。練習メニューも自分なりにアレンジを加えながら成長を遂げた。駒大を卒業し、一般企業に就職してもなお、2019年のソウル国際マラソンで2時間14分36秒をマークするなど、地道に走り続けた。
「やっぱり満足できていなかった。諦めが悪いと言ったら聞こえが良いかも知れないですけど。大学生活の中で、少なからず箱根駅伝への未練もあったので」
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