なぜ日米は「サッカー」と呼ぶ? 世界は「フットボール」が一般的、英国式が定着しなかったワケ【W杯トリビア】
地球規模のスポーツの祭典、サッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会が11日(日本時間12日)に始まった。「THE ANSWER」は期間中、今さら人に聞けない素朴なギモンに回答する連載「ワールドカップ・トリビア」を展開。スポーツ新聞社の記者としてJリーグ開幕前からサッカー取材を続けてきたスペシャリスト・荻島弘一氏が、ズバリ答える。第2回は「なぜアメリカではフットボールと呼ばない?」。

連載「ワールドカップ・トリビア」第2回
地球規模のスポーツの祭典、サッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会が11日(日本時間12日)に始まった。「THE ANSWER」は期間中、今さら人に聞けない素朴なギモンに回答する連載「ワールドカップ・トリビア」を展開。スポーツ新聞社の記者としてJリーグ開幕前からサッカー取材を続けてきたスペシャリスト・荻島弘一氏が、ズバリ答える。第2回は「なぜアメリカではフットボールと呼ばない?」。
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Q.どうしてアメリカではサッカーって呼ぶの?
A.アメリカンフットボールができたから
【解説】
いよいよワールドカップが始まりました。日本では「サッカー(soccer)」と呼ばれていますが、世界的には「フットボール(football)」の方が一般的。競技名として「サッカー」を日常的に使っているのは日本や北米などごく一部です。
「soccer」という言葉は、イングランドで生まれました。19世紀後半、それまで各地域や学校でバラバラに行われていたルールを統一した時、「Rugby football」と区別するために「Association footbal(協会式フットボール)」と呼んだのが始まりです。
この「Association」を略した“soc”に“cer”を付けて「soccer」となったのです。もっとも、この言葉は英国では定着せず、ラグビーフットボールがラグビーとして浸透したこともあって、フットボールがそのまま使われるようになりました。
アメリカに英国式のフットボールが伝わったのも19世紀後半。アソシエーション式とラグビー式の試合が行われる中で、独自ルールのアメリカンフットボールが誕生します。これが大学を中心に人気になったため、英国式の「フットボール」ではなく「サッカー」の呼称がそのまま残りました。
日本では、サッカーが伝わった19世紀後半から戦前までは「ラグビー」に対し「アソシエーション」や「ア式」と呼ばれていました。「フットボール」を漢字にした「蹴球」も使われました。今でも早大や東大、一橋大のサッカー部は正式名称を「ア式蹴球部」としています。ただ、戦後はアメリカに倣ったのか「サッカー」という呼称が一般的になりました。
ちなみに、日本サッカー協会の英語表記は「Japan Football Association」。フットボールを使っています。FIFAに加盟する211の国と地域で、英語名に「Soccer」を使っているのはアメリカとカナダ、そして米領バージン諸島の3協会だけ。今大会は特に「サッカーの」W杯です。
(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)
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