[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

WBC日本で感じた「野球は世界を結ぶ」 チェコ監督、最後の会見で万感「アリガトー」

野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドプールBは全試合が終了。初出場のチェコは1勝3敗で敗退となったが、日本戦をはじめスポーツマンシップ溢れる行動などで野球ファンの心を掴んだ。13日の豪州戦を終え、パベル・ハジム監督は会見で日本に大きな感謝を表明。大谷翔平の姿や、佐々木朗希が死球を与えた選手にお詫びしたことを挙げ「ウクライナとロシアの戦争が続いているが、こんなに素晴らしい世界もあることを伝えたい」などと語った。

日本戦後に観客の声援に応えるWBCチェコ代表【写真:荒川祐史】
日本戦後に観客の声援に応えるWBCチェコ代表【写真:荒川祐史】

初出場のチェコ、爽やかな行動で日本ファンを魅了

 野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドプールBは全試合が終了。初出場のチェコは1勝3敗で敗退となったが、日本戦をはじめスポーツマンシップ溢れる行動などで野球ファンの心を掴んだ。13日の豪州戦を終え、パベル・ハジム監督は会見で日本に大きな感謝を表明。大谷翔平の姿や、佐々木朗希が死球を与えた選手にお詫びしたことを挙げ「ウクライナとロシアの戦争が続いているが、こんなに素晴らしい世界もあることを伝えたい」などと語った。

【注目】応援のプロが楽しみにする『チアスタ!』での交流 チアリーダーHARUKAさんの想い

「本当に日本、ありがとうございます」と会見の冒頭に語ったハジム監督。頭には日の丸に「必勝」の漢字2文字が入った必勝ハチマキを巻いていた。「日本がどれだけ親切に支援してくれたことか。その感謝の気持ちです」と語った指揮官は、日本の選手についてこう語っている。

「オオタニだけでなく、素晴らしい選手が日本にはたくさんいる。ロウキ・ササキは、エスカリに死球を与えたお詫びにお菓子を持ってきてくれた。本当に野球は世界を結ぶと思った」

 11日の試合で、佐々木は4回に対戦したチェコのウィリー・エスカラに死球を与えてしまった。162キロの剛速球。悶絶したエスカラだったが、一塁に達するとダッシュして見せるなど安心させた。イニング途中の交代でベンチに下がる際、佐々木はすれ違ったエスカラに帽子を取って謝っていた。

 13日には、佐々木が自腹でロッテのお菓子を大量購入。チェコ宿舎に出向き、エスカラにお詫びし、2ショットも撮影している。ハジム監督は「野球は戦争でなく、紳士のスポーツだと実感した。ロウキさんの温かいお心遣いは、我々にエネルギーを与えてくれた。日本全体にありがとうと言いたい」と感謝していた。

 チェコは初出場だった今大会、中国を相手に歴史的1勝。韓国、オーストラリアを相手に堂々と戦った。日本戦では、試合後に選手がベンチの前に並び、日本を称える拍手を送っていた。「準々決勝に行ければ素晴らしかったが、それでも私は本当にこの選手たちを誇りに思います。中国を破り、韓国、オーストラリアと死闘を繰り広げたのだから」と指揮官は誇らしげだった。

「オオタニが素晴らしい笑顔とともに活躍していることを、世界に伝えたい。ウクライナとロシアの戦争が続いているが、こんなに素晴らしい世界もあることを伝えたい」と日本での日々に魅了された様子のハジム監督。「私はロウキ・ササキのファンになりましたし、ショウヘイ・オオタニは新しいベーブ・ルースだと思います」と2人を特に絶賛した。

「チェコには日本でプレーすることを夢見ている選手がいます。もしそうなれば、チェコの野球の発展につながると思う」と将来を語ったハジム監督。最後は「アリガトー。サンキューベリーマッチ。ウィン、ウィン、ウィン」と日本語を交えてハチマキの「必勝」の文字を指さし、爽やかに戦いに幕を下ろしていた。

(THE ANSWER編集部)


W-ANS

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集