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若い男性もなってしまう老人のようなお尻 ヒップアップを叶える大殿筋トレーニング法

筋力低下は老人のような薄く垂れ下がった「扁平尻」の原因に

 さて、「脚は細いけど尻は上がってボリュームがある」という人は間違いなく、いません。下半身全体の筋力が低下すれば、合わせて殿筋もそぎ落ちます。すると、若いのに老人のような薄く垂れ下がった「扁平尻」になるという現象が起こります。

 この「扁平尻」、見た目を気にする方も多いと思いますが、その裏には体のパフォーマンスの低下やケガなどのリスクが潜んでいます。

 お尻のシルエットを形成するのは、臀部で最も大きな筋肉、大殿筋です。大殿筋は、歩く、走る、ジャンプするときに働く強大な筋肉で、骨盤を支え、安定させる役割を担っています。下半身の活動量が減り、大殿筋が衰えれば骨盤は不安定になります。すると、骨盤の上にのっかる腰椎(腰の骨にあたる背骨の一部)に過剰な負荷がかかり、腰痛の原因に。若いうちから「腰がだるい」「痛い」という声が上がるようになったのも、臀部の筋肉の衰えた影響が大きいと考えられます。

 野球やラグビーなどプロスポーツ選手の体を見ると、お尻の位置が高く、ボリュームがありますよね。彼らの多くは特にマシンを使って大殿筋を鍛えなくとも、下半身をよく使うため、必要な筋肉がつき、大殿筋も発達します。スポーツをする機会がなくとも、せめて、日常生活でよく歩く、常に階段を使うということは、ヒップアップを叶え、自分の体を支える下半身の筋力を維持するために、必須なのです。

 そのうえ、筋肉はサイズが大きくなるほど強い負荷をかけないと、筋力アップが叶いません。大殿筋は人間の体のなかでも最も大きな筋肉である3大大筋群の中の一つ。日々、二足歩行を続けるだけでは、筋トレという観点でいうと、物足りません。

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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