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なぜ、市民ランナーの脚は止まるのか 青学大トレーナーが語る“2つの落とし穴”とは

本番当日の“特別な準備”がマイナスに働くことも…

【原因<2>特別な準備がマイナスに働く】

 本番当日、普段と違う準備や行動をしたことがデメリットになることはよくあります。例えば、いつもは水分補給をマメにしているのに、「水分を摂りすぎるとお腹を壊すかもしれない」「トイレが近くなり、タイムが伸びないかもしれない」という不安から水分補給の回数が少なくなる。あるいは、ふだん飲み慣れないものを飲む、食べ慣れないものを食べてレースに臨むなど、レースのために特別にした行動が、マイナスに働くこともよくあります。

 さすがにおろしたてのシューズで走る強者はいないと思いますが、新品のウエアも要注意。意外と股関節が詰まってしまった、肌にまとわりついて不快だった、汗を吸い重くなったなどのアクシデントもあります。

 では「もうこれ以上、走るのは無理だ」と脚が止まってしまった場合、どうすればいいでしょう?

 答えは一つ。無理をして、走らないことです。残りは歩いてゴールを目指せばOK。勿論、体調が良くなれば再び、走ってもいい。とにかくタイムにはこだわらず、大会を楽しみましょう。

 そして、歩きながら自分の身体に意識を向けて「何故、足が止まったのか」を見極めます。右脚の太ももがつりそうになった、股関節につまりを感じた、足の裏が痛くなった、脚は元気だけれど息が苦しい……。必ず、脚が止まった肉体的要因が見つかります。

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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