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「すぐに疲れる」大人の体力不足を解消 通勤時からできる「プラス・ワン」運動法とは

通勤時にできる「プラス・ワン」は?

 具体的な例を挙げながら説明しましょう。

 まずは有酸素運動での「プラス・ワン・トレーニング」。有酸素運動にはウォーキング、ジョギング、ランニングのほか、自転車や水泳、ダンスなどがありますが、最も手軽なのはウォーキング。ただし散歩のようなゆっくりペースではなく、腕を大きく振りながら、歩幅広めでキビキビ歩く“速歩”を常に心掛けます。

 例えば通勤時。オフィスの最寄り駅より1駅前で降りて速歩をしたら、エレベーターやエスカレーターを使わずに、目的のフロアまで階段を駆け上がる。これで「プラス・ワン」。自宅がマンションであれば帰宅時に速歩+階段ダッシュで自宅フロアまででもOK。通勤途中に歩道橋があれば、そこを駆け上がるのもいいですね。

 理想は駆け上がった後、「もう1フロア、上がるのは無理!」と感じる程度の強度です。体は同じトレーニングをくり返すと、次第に運動の刺激に慣れてしまい、効果が薄れてきます。毎日、階段を上り下りすれば1~2か月も経つと、それが楽に感じられるようになるので、物足りなくなったら、さらに「プラス・ワン」。例えば、最寄り駅から2駅手前で降りて速歩の距離を伸ばす、あるいは、階段を一段飛ばしで駆け上がる。会社や自宅マンションで、あえて目的階よりも1フロア上まで駆け上がって戻ってくる、などです。

 ほか、汗をかいても大丈夫な帰宅時であれば「インターバル速歩」もおすすめ。インターバル速歩とは、速歩とジョグを交互に繰り返す方法で、効率的に心肺機能を高めてくれます。速歩から始まり軽く走り、辛くなったら速歩に戻す、を繰り返す。息は軽く上がるけれど、息切れはしない、というペースで続けます。

 慣れてきたら、速歩のスピードを上げたり、ジョグの距離を「2ブロックごと」「3分ごと」など徐々に延ばし、速歩の時間を減らしたりしながら、負荷を上げていきましょう。
 
 テレワークや車通勤などで、通勤時間がないという方は、自宅での筋トレで「プラス・ワン・トレーニング」を。低負荷で効果が得られるので、自らの体重を負荷に使った自体重トレーニングでOKです。種目は大きな筋肉をカバーするスクワット、プッシュアップ、Vシット、フロントランジ、ディップスの5種目を行います。

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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