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どうすれば、お父さんは運動会で転ばないのか 陸上トップ選手が勧める“時短トレ”


片足立ちは上げた足が低かったり、支える足が曲がったりするのはNG(左)、しっかりと上げた足は腰の位置まで高く、支える足は膝を真っ直ぐ伸ばすのがOK(右)【写真:伊藤友広氏】

家の中でも練習できる…足踏みで「意識先行型」、片足立ちで「筋力低下型」に効果

 家の中でできることはないのだろうか。秋本氏は「足踏み」を勧める。

「意識先行型の場合、意識が下半身よりも上半身にいきがちです。上半身を前に倒すことで前に進もうという意識が姿勢を崩し、足(もも)が上がらなくなってしまいます。走る時に大切なことの一つは、地面に鉛直に足を下ろすことです。缶を踏む意識です。そこで足踏みで意識付けすることが効果的です。その場で足を上げたら下ろすという練習で、動きの確認をします。ゆっくりと腕を振りながら、腰の位置までしっかりと足(腿)を上げること。地味なトレーニングではありますが鏡を見ながら動きの確認をするには非常に大切。ダッシュをする前に足踏みをやるのもオススメです」

 もう一つ、オススメなのは「片足立ち」だという。

「まっすぐな姿勢を作り、片足立ちになります。ポイントは上げている足は腰の高さまで上げてキープします。支えている足はお尻の筋肉が弱いと膝が曲がってしまうので、しっかりと伸ばします。グラグラしたりしないように、理想は20秒しっかりと保つこと。きれいにできると、お尻の筋肉が張ってきます。最初、難しければまっすぐな姿勢を作るためには壁に背をつけてやってみましょう。姿勢も崩れず安定してきたら次はつま先立ちで行うと、効果は高まります」

 それぞれ、期待される効果は「足踏み」が「意識先行型」で、「片足立ち」は「筋力低下型」だ。

「足踏みは全力疾走で足が上がらずに地面に接地し、そのまま後ろに蹴ってしまうことで、過度の前傾になってしまい、転んでしまうことを避ける。片足立ちはドンと強い負荷に負けて視線が下がらないようにする意識付けの効果がそれぞれ期待できます」

 ともに走りの意識を補助的に変える練習。ダッシュと組み合わせることはもちろん、雨で外で練習するときが難しい場合でも、自宅で簡単に取り組むことができる。

【足踏み&片足立ちのポイントまとめ】

・足踏みは「意識先行型」に効果
・足(もも)は腰の位置までしっかり高く
・片足立ちは「筋力低下型」に効果
・まっすぐな姿勢を作って20秒(背後に壁も可)
・つま先立ちでやると効果が増す
・ともにダッシュの準備運動など組み合わせるといい

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