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どうすれば、お父さんは運動会で転ばないのか 陸上トップ選手が勧める“時短トレ”

練習法はここまで…では、どうすれば成果がわかる? 評価方法は3つ

 ここまで、記してきた「全力疾走」「足踏み」「片足立ち」「その場連続ジャンプ」を織り交ぜながら、練習に励めば、今からでも十分に運動会シーズンに間に合うという。しかし、練習していたとしても、走りが良くなっているのか。不安なお父さんのためにチェック方法はあるのだろうか。

 伊藤氏は「良くなっているかどうかの評価方法は3つあると思います」という。

「1つ目はタイムの評価。2つ目は映像を撮って外から見て、どう変わったかという動作の評価。3つ目は自分の感覚の評価です。タイム・映像をとることは一人で練習する場合は難しいかもしれません。感覚の評価については、その場連続ジャンプが最も変化がわかりやすいと思います。うまくできたら跳ね返りを感じられる。ダメな時は跳ね返らないなど、タイミングがおかしいと感じる。自分で良くなっていると感じたら、だいたい良くなっていると思ってもらっていいです。子供でも大人でもレベルを問わず、なんだか良さそうだという感覚は不思議と間違っていないことが多いと感じます。自分を信じましょう」

 一方、秋本氏は伊藤氏が2つ目に挙げた「映像」に賛同する。

「最もわかりやすいのは技術的な変化です。そのためには写真よりはビデオがいいと思います。自分の走りを一本、撮ってもらう。ポイントは横から撮ること。その上でスロー再生して、かかとからついてないか、姿勢が崩れてないか、ももは上がっているか、とチェックしていきます。自分のフォームを自分の目で見ると予想以上にギャップがすごいんですよね。こんな風に走ってたんだという発見があります。主観と客観の差を埋めていくことで理想のフォームにつながっていきます」

 こうした方法から、走りの進化を実感できるかもしれない。運動会シーズンは目前、大事なのは実際に練習すること。大前提はダッシュ。カッコイイを子供に示したいお父さん、今から取り組んでも決して遅いことはありません。

次回は子供編。「どうすれば、子供は運動会で速く走れるのか」

◇伊藤 友広(いとう・ともひろ)

高校時代に国体少年男子A400mで優勝。アジアジュニア選手権日本代表で400m5位、4×400mリレーはアンカーを務め優勝。国体成年男子400mで優勝。アテネ五輪では4×400mリレーに出場。第3走者で日本過去最高の4位入賞に貢献。国際陸上競技連盟公認指導者資格(キッズ・ユース対象)を取得。現在はスプリント指導のプロ組織「0.01」を秋本真吾氏とともに主催する。
http://001sprint.com/

◇秋本 真吾(あきもと・しんご)

2012年まで400mハードルの陸上選手として活躍。オリンピック強化指定選手にも選出。200mハードルアジア最高記録、日本最高記録、学生最高記録保持者。13年からスプリントコーチとしてプロ野球球団、Jリーグクラブ、アメリカンフットボール、ラグビーなど多くのスポーツ選手に走り方の指導を展開。地元、福島・大熊町のために被災地支援団体「ARIGATO OKUMA」を立ち上げ、大熊町の子供たちへのスポーツ支援、キャリア支援を行う。15年にNIKE RUNNING EXPERT / NIKE RUNNING COACHに就任。現在は「0.01」を伊藤友広氏とともに主催する。
http://001sprint.com/

【了】

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

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