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井上尚弥、ドネアと「世代交代」なるか 注目は第1R、ゴング後にわかる両者の選択肢

手の内を見せない両者の駆け引き、長期戦か、早期決着か

 井上が自身の試合展開の予想について、常々口にするのが「実際に向かい合った時にどう思うか」。リング上で対峙した瞬間に、距離感、パンチの速さ、軌道、タイミングなど、無数の情報を生で吸収する。映像を見ただけではわからない、ボクサー独特の嗅覚。ドネアによる“奇襲”の可能性も「十分、考えられる」と想定し「どのように来ても対応する準備はしている」と強調した。

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 一方、ドネアも「これだけ経験を積んだ自分が試合を通して何を学んだかというと、適応能力だと思う」と、対峙してからの試合運びに絶大な自信を持つ。これこそが、井上の警戒するキャリアだ。さらに、井上が判定決着も想定していることを伝え聞くと「そうならない可能性が大いにある。なぜならこの階級にないパワーをお互いに持っているからだ」と真っ向から否定した。

 ただ、命を削り合う戦いを前に、両者のコメントに駆け引きの要素を含むのは当然。ドネアは6日の計量後、日本の報道陣に対し「秘策などない。ノーシークレットです。どんな相手でも対応してきた。自分の中にはいろんな引き出しがある」と不敵に笑っていた。真意はわからない。秘策があったとしても言うはずがない。手の内をさらすことなどなく、閉じられた“蓋の中身”はゴング後にしかわからないことだ。

 唯一、断言できるのは、ともに全身全霊を懸けて準備を整えてきたこと。ドネアは拠点を置く米国でトレーニング後、母国・マニラで時差調整を兼ねた2週間のキャンプを行って来日した。対モンスターだからこそ、完璧な調整ができたという。

「今のキャリアで最も重要な試合。だからモチベーションが上がっている。イノウエは信じられないほど素晴らしいファイター。だから最大限の敬意を払うし、自分を追い込むことができた。攻略の自信はもちろんある。一つ一つの試合に命を懸けている」

 井上は公開練習で「本当に世代交代だと思う。テクニックを盗んできた相手ですし、決勝で戦えるのは誇り」と語った。今や井上の強さは世界に認められてきたが、世界のボクシング史に名を刻んだとは言い切れない。一方、幾度となく強敵を葬ってきたドネアは一時代を築いたと言える。レジェンドは、世代交代についてこう語った。

「自分自身の強さを証明するのはどの年代にも大切なこと。彼(井上)が世代交代をすると宣言することで、自分自身の強さを見せていくことが大切だと思います。彼の世代があれば、自分の世代がある。

 若い世代にとって我々の世代が大きな壁になっているというのは事実。彼がそれを超えるのか、壊していくのかわからないが、お互いに戦いに挑み合い、戦うことが大事。私自身トレーニングを重ねて、その壁を強固に、より高く作り上げていっている。その大きな壁に全てを懸けて戦っていく」

 井上はかつてドネアに憧れ、フットワークなどを研究。14年12月のナルバエス戦前には来日したドネアに対策を伝授してもらった。5年の時を経て交わる拳。「日本を背負っていると思っている」。日本のモンスターは強さの証明に飢えている。第1ラウンドのゴングは、時代を変える合図になるのだろうか――。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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