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3連勝の夜、4万人が姫野和樹の名を叫び続けた 日本のNO8を成長させた「濃い2年間」

ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は5日、A組第3戦で世界ランク8位日本が同15位サモアと愛知・豊田スタジアムで対戦し、38-19で勝利。3連勝でアイルランドを抜いて、A組首位に浮上した。13日のスコットランド戦(横浜)で引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる。NO8姫野和樹は強靭なフィジカルを生かし、W杯初トライやジャッカルで活躍。日本を支える25歳が、地元・愛知で桜のジャージを牽引した。

日本のNO8姫野和樹【写真:荒川祐史】
日本のNO8姫野和樹【写真:荒川祐史】

W杯初トライ&ジャッカルで攻守に大貢献、「幸せ」かみしめた4万人の「姫野」コール

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は5日、A組第3戦で世界ランク8位日本が同15位サモアと愛知・豊田スタジアムで対戦し、38-19で勝利。3連勝でアイルランドを抜いて、A組首位に浮上した。13日のスコットランド戦(横浜)で引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる。NO8姫野和樹は強靭なフィジカルを生かし、W杯初トライやジャッカルで活躍。日本を支える25歳が、地元・愛知で桜のジャージを牽引した。


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 3万9695人が自分の名前を一斉に叫んでいる。全身が痺れた。W杯初トライを決めた愛知出身の25歳。姫野は幸せをかみしめた。

「コール、最高でしたね。地元で愛されていると実感しました。素直に嬉しいです。慣れ親しんだ場所ですし、違った雰囲気というか、多くのファンが来てくれるんだと、リラックスした状態で試合に臨めました。W杯の舞台でプレーできるのは幸せな気持ち。楽しもうと思って、お世話になった方もたくさん見に来ていましたし、自分のプレーを見せることが恩返しになる」

 強靭なフィジカルを存分に発揮し続けた。19-12の後半14分。ラインアウトから大声援に押されるようにモールで押し込む。一体となった桜のジャージ。密集から顔を出したのは姫野だ。幼いころから夢に描いたW杯で初トライ。観衆は一気に総立ちとなる。「W杯で初めてのトライはやっぱり気持ちいい」。大型モニターに日本のNO8が映し出されると、スタンドのそこかしこから「姫野」コールが起きた。

 防御でも魅せた。後半11分。倒れた相手のボールを奪いにいく「ジャッカル」で相手の反則を誘う。PGを演出するプレーで強さを発揮。SO田村優がきっちりと決め、食い下がるサモアを引き離す。ファンの間では“ジャッカル姫野”のワードが流行中。「ポジションというよりは自分の強みですね」。フィールドでの激しさとは真逆の、柔和な笑みで目尻を下げた。

 この日、終了のホーンが鳴った後のラストプレー。ボーナスポイントにはもう1トライが必要だった。「本当に獲りたくて、最後の最後もみんな諦めずに押してくれたし、みんな諦めずにやった結果。本当にいい試合ができた」。4トライ目にたどり着いたのは、試合開始から84分。土壇場でボーナスポイントをもぎ取った。

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