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昨夏OBでトラウマ、ドライバー振れず…人知れず苦悩した20歳入谷響 1年ぶりVで見えた“世界への扉”

OBで精神的ダメージ「どうしよう」大きな壁を乗り越えるまで

「あのOBを打ったことで、精神的にもかなりダメージが来ましたし、ショットの自信もかなりなくなりました。そこからはずっと、自分の中で不安要素がありました。ティーショットを打つ度に『あっち行ったらどうしよう。こっち行ったらどうしよう』という思いがすごく出てきて、なかなか振れなくなってしまったんです。今日もそれはよぎりました」

 その後、予選落ちが続くなどした。モヤモヤを抱えたまま過ごしたオフ。100ヤード以内のアプローチやロングパットの猛練習に励んだ。2月にはドライバーと3番ウッドのシャフトを変更。さらにパターも長年愛用したブレード型から、スパイダーのマレット型へとスイッチした。「少しでも自分を助けてくれるような」クラブを探し求め、徐々に不安を消していった。

 今季も、決して納得できるプレーはできていなかった。だが、今大会のコースは4年前にアマチュアとして初めてプロのツアーを経験した特別な思いもあった。初優勝を飾った袖ヶ浦CC新袖Cと同じ系列のコースであることから、「似ている感じがある」とプラスにとらえ、「何があっても笑顔でいるんだ」と心に決めていた。

 そして、入谷は大きな壁を乗り越えた。

「(アマチュアで初出場した)当時はすごく怖がってやっていました。父とも『何であんなに難しいって思ってたんだろうね』って話したんです。やっぱり、自分も少しずつ成長できているのかなと思います。そして、今日は最後にあのドライバーショットを打てました。もう、大丈夫です」

 ジュニア時代、レジェンドプロの中嶋常幸から「とにかくドライバーは思い切り振りなさい」と言われていた。それを実践し、入谷は「世界を目指せるプロ」と期待されるようになった。そして、人知れず、苦しんでいた時期も過ぎ去った。今季の目標は3勝。3月の段階で「それが実現できたら、アメリカ(米女子ツアー)に挑戦してもいいかも」と話していたが、会見ではこう言い換えた。

「今日また優勝できたことによって、少しはその兆しが見えてきたんじゃないかなと思います。もう、挑戦はしてもいいんじゃないかなって」

 世界への扉は見えてきた。入谷の快進撃はここから始まる。

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)



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