元世界1位・宮里藍「シビれるピン位置ですね」 ジュニア指導の優しさから…“プロの目”に変わった瞬間

口にした「ゴルフ環境」の大切さ
我が子は4歳。自身がゴルフを始めたのもその年齢だった。「全く覚えていないですね」と苦笑いするが、当時はスナッグゴルフなどの便利なツールはなく、父・優さんが大人の中古クラブを短く切り、グリップをつけてくれたスチールシャフトのクラブでボールを打っていた。主な練習場所は、自宅に程近い赤土の沖縄・東村営グラウンド。ここで父の指導を受けながら、兄・聖志、優作と一緒に楽しみながらゴルフを覚えていった。
その原体験があるからこそ、宮里は「環境」の大切さを口にした。
「簡単に楽しくやれる入り口があるというのは、すごく大事なことだと思います。あとは、最初は自由に振らせてあげることですね。私の場合は、小学校に上がって『これからも(ゴルフを)続ける』ってなった時に初めて『基礎をやろうか』という流れでした。『とにかく、楽しい』というのをどれだけ維持できるか」
和やかなレッスン会から一転、舞台となっている茨城GC西では、秒速10メートル以上の強風が吹き荒れ、深いラフが選手たちを苦しめていた。文字通り、過酷なメジャーの設定だ。2017年シーズンを最後にツアー競技を引退した宮里はこう実感を込めた。
「今日はもう、この風の中ではちょっとやりたくないなっていう感じです。すごいタフだと思います」
自身も東西どちらのコースでも開催されてきたこの大会に出場してきたこともあり、「西コースは大好きでした。グリーンが小さくて砲台グリーンが少ないからです」と振り返った。ただ、15番パー3が国内ツアー史上最短の98ヤードに設定。この日はピンがグリーン左から3ヤード、フロントエッジから9ヤードに切られ、実測93ヤードであることを知り、「シビれるピン位置ですね」と言った。
「やっぱりウェッジとピッチングの間の距離だと思うので、そのディスタンスコントロールは選手の感覚によると思います。それに、距離が短いだけに『寄せて当たり前』というプレッシャーが一つ乗っかりますから」
93ヤードの重圧。それを解説した時、宮里はプロの鋭い目になっていた。
(柳田 通斉 / Michinari Yanagida)
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