ハンドボール43歳宮崎大輔がコートに別れ 突然の監督退任、現役には未練「『引退』は絶対言わない」胸中吐露
ハンドボール・アースフレンズBM東京・神奈川の宮崎大輔監督(43)が10日、ハンドボールから離れる決意を明かした。前日に今季限りでの退任が発表された同監督はホーム大田区総合体育館で行われたリーグHのジークスター東京戦後に思いを吐露。自身のこと、チームのこと、そしてハンドボール界のこと……現役でのプレーに未練を残しながらも「ミスター・ハンドボール」はコートを去る。

今季限りでアースフレンズBM東京・神奈川の監督退任
ハンドボール・アースフレンズBM東京・神奈川の宮崎大輔監督(43)が10日、ハンドボールから離れる決意を明かした。前日に今季限りでの退任が発表された同監督はホーム大田区総合体育館で行われたリーグHのジークスター東京戦後に思いを吐露。自身のこと、チームのこと、そしてハンドボール界のこと……現役でのプレーに未練を残しながらも「ミスター・ハンドボール」はコートを去る。
クラブ側から今季いっぱいでの契約満了を伝えられたのは1週間前だった。21年の発足時から「選手兼任監督」としてチームを支えてきたが、終わりは突然やってきた。この日も試合中は激しく選手に指示をとばし、試合後にはファンサービスに努めた。いつも通りに笑顔を振りまいたが、胸中は複雑だった。
「予想もしていなかったので、今季限りと言われた時はショックでした。ただ、契約なので仕方ない。リーグ戦が残っているので、まずはそこに集中しないと。その後のことは何もないです。決まっているのは、ハンドボールから初めて離れるということだけ」
長くハンドボール界を牽引してきた。強豪大崎電気では日本リーグ3連覇を含む4度の優勝に貢献、2000年に初招集された日本代表ではエースとして活躍、19年の世界選手権までプレーした。アースフレンズでは指導者としてのスタートを切った。ただ、退団後の道はまったく見えていないという。
「初めての就職活動もしなくちゃいけないけれど、現実的に来季の話になると難しいでしょうね。監督だけでなく、コーチでも何でもと思うけれど、実際には無理。もっと指導者の勉強もしたい。だから、コートからは離れることになる」
もちろん、選手への未練もある。しかし、長年酷使し続けてきた右肩は限界。アースフレンズ初年度の21-22年シーズンこそ日本リーグ下部のチャレンジディビジョンでプレーしたが、翌年日本リーグ入りしてからはコートに立てず。この3シーズンは1度もプレーできず、今季は選手登録を見送って監督に専念している。
「手術を2度したけれど、よくならなかった。前はコートに立って選手と一緒に練習していたけれど、今は少しやると痺れて、痛みも出てくる。以前は60メートル投げられたボールも、20メートルが届かない。右手の握力も半減して50キロ以下まで落ちた。これでは、試合に出ることなんてできないですよ」