井上尚弥に衝撃KO負けから初の再会 5階級王者ドネアが現地で語った凄さ「ヘビー級みたい」「精神が間違いなく真の戦士」
ボクシングの世界スーパーバンタム級(122ポンド=55.3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は4日(日本時間5日)、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)と防衛戦を行う。3日(同4日)は会場近くのホテルで前日計量が行われ、井上が121.9ポンド(55.3キロ)、カルデナスも121.8ポンド(55.2キロ)でともにパス。会場にはかつて井上と戦った元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)の姿も。日本メディアの取材を受け「彼と会えてとてもよかったよ」と再会を喜んでいた。

ドネアがラスベガスで井上と再会「彼と会えてよかった」
ボクシングの世界スーパーバンタム級(122ポンド=55.3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は4日(日本時間5日)、米ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)と防衛戦を行う。3日(同4日)は会場近くのホテルで前日計量が行われ、井上が121.9ポンド(55.3キロ)、カルデナスも121.8ポンド(55.2キロ)でともにパス。会場にはかつて井上と戦った元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)の姿も。日本メディアの取材を受け「彼と会えてとてもよかったよ」と再会を喜んでいた。
井上は引き締まった肉体を披露。ファンが見つめる中、カルデナスと13秒間のフェイスオフを行った。先にカルデナスが視線を外して対面は終了。井上はその後、再会したドネアの隣でインタビューを受けた。2人はバンタム級で2度対戦。2019年のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝は、12回の死闘の末に井上が判定勝ち。2022年7月の再戦では井上が衝撃的な2回TKO勝利を収めた。
ドネアは司会者から「彼(井上)を知ってる?」と聞かれると「まあまあね」と答えて笑わせた。井上はドネア戦について「一つ分岐点となった試合。ありがとうと伝えたい」と感謝。ドネアも照れ笑いを浮かべながら日本語で「アリガトウ」「ガンバッテ」と語っていた。記念撮影では肩を組み、和やかな雰囲気が生まれていた。
その後ドネアは、日本メディアのインタビューに応じた。井上と対戦後、これが初めての再会だという。「彼と会えてとてもよかったよ。彼がボクシングでやっている全てのことを考えれば、彼に会えることはとても嬉しいことだ」とモンスターへの敬意を表した。
「リングの外では友達なんだ。リングの中では睨み合うけどね。でもリングの外では『おー、会えて嬉しいよ』って感じさ」
2度、拳を交えた井上の凄さについては「イノウエが戦えば、デカいヘビー級のボクサーが戦っているようなんだ。あっという間に決着してしまうかもしれない。人々もそれを期待している。みんなが彼の戦いにとてもワクワクしている」とその魅力を表現した。
井上は来年の春に、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)と対戦する構想があることを明かしている。ドネアは「素晴らしい戦いになるね! 彼は大したボクサーだ。イノウエもそう。2人のサムライの激突だ」とコメント。さらに刀を抜き、振りかざすような動きをしながら「シュシュ! ハー! フォー! ハハハハハ!」と口にし、テンションが上がっていた。「非常に興味深い戦いになるね。実現したら絶対見に行くよ!」とも語った。
進化を続ける井上については「彼は学習者なんだ。素晴らしいのは彼が満足しない人間であること。多くのチャンピオンは彼のレベルに到達すれば満足してしまう」とコメント。こうも振り返っている。
「私も満足してしまい、それから負け始めた。だから彼に質問したことがあるんだ。何が原動力になっているんだ、って。毎回レベルアップし、向上し続けているからね。その精神自体が間違いなく真の戦士なんだ。彼は満足しないマインドセットを持っている。だからずっと向上し続けられるんだ」
戦績は32歳の井上が29勝(26KO)、29歳のカルデナスが26勝(14KO)1敗。井上は2021年6月以来、3度目となる本場ラスベガス上陸。海外開催は5度目だ。4度目の4団体同時防衛に成功すれば世界最多タイ記録。KO勝ちなら、元世界ヘビー級王者ジョー・ルイス(米国)を超える歴代単独最多の世界戦23KOとなる。
(THE ANSWER編集部)