国別対抗戦でフィギュアファンの熱が生んだ“珍現象” 5か国が在庫切れ…専門店驚き「ありがたいこと」
フィギュアスケートの国別対抗戦が17日、東京体育館で開幕。日本代表は2017年以来、4大会ぶり3度目の優勝を目指す。米国、イタリア、フランス、カナダ、初出場のジョージアが争うが、出場国が決まってから“珍現象”が発生。専門店から各国の国旗が在庫切れとなり、担当者も驚いている。

初出場ジョージアのほか米国なども品薄に
フィギュアスケートの国別対抗戦が17日、東京体育館で開幕。日本代表は2017年以来、4大会ぶり3度目の優勝を目指す。米国、イタリア、フランス、カナダ、初出場のジョージアが争うが、出場国が決まってから“珍現象”が発生。専門店から各国の国旗が在庫切れとなり、担当者も驚いている。
日本からは世界選手権優勝の“りくりゅう”こと三浦璃来&木原龍一ペアのほか坂本花織、鍵山優真ら世界のトップを争うスケーターが出場。イリア・マリニン(米国)、アダム・シャオ・イム・ファ(フランス)ら各国の錚々たるメンバーにも注目が集まった。観客席の日本ファンは、日本だけでなく各国の国旗を持って応援。分け隔てなく選手たちの演技に拍手を送っていた。
2年に1度の国別対抗戦。熱のあるフィギュアファンが生んだと見られる“異変”が起き始めたのは2週間ほど前から。出場国が決まると、国旗を専門に取り扱う東京製旗株式会社(トスパ)ではその6か国に注文が殺到した。観戦に使われる手軽なサイズのものがほとんどで、初出場となったジョージア国旗は4月4日、ネットショップと店舗でともに在庫切れとなったことを同社公式Xで発信した。

担当者によると、その後も用意が多数ある日本国旗以外で品薄が続出。もともと在庫が少なかった5か国のほとんどが在庫切れとなり「店舗に来られてもご提供できない旨、SNSでお伝えしています」と反響に驚いていた。
他競技でもサッカーの強豪スペインの有名選手が来日した際などに同じケースが起きたことがあるそうだが、フィギュアではラトビアなど普段在庫がそこまで多くない国旗が品薄となることも。国際大会では日本の選手以外にもエールを送るフィギュアファンの心意気がよく表れているという。
問い合わせの電話も「品の良い方が多くて、在庫がないことを伝えても『ゆっくり待ちます』という感じの反応をしてくださります」と担当者。売れ行きがいいことには「ありがたいこと」と感謝した。リンクを覆うように広げられる一面国旗の景色は出場選手の心にも響き、男子SPに出場したニカ・エガーゼ(ジョージア)は「(国旗が売れているという)ニュースも聞いていて、本当に嬉しかった」と喜んでいた。
(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)