エディーHC独白 日本W杯成功の条件と3人のキーマン「W杯は鼠と猫のような戦いだ」
「その事実からは逃れることができない」と指摘したW杯成功のカギ
「試合の中でテンポをコントロールしないといけない。試合のすべてが速い展開で持たない。まずは練習の中で試合より高い強度で練習すること。それができるように選手がメンタルを鍛えないといけない。最も難しいのはフィジカルではなくメンタルだ。体力を強化することは比較的やりやすい。
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しかし、そういった相手にメンタルに痛みを感じながら、どれだけ自分たちを律するかにかかっている。試合中、監督はそれをコントロールできない。そこで重要になるのが、リーチ、田村優に加え、試合に出ていれば田中史朗だ。出場時間が限られているが、田中はそこに長けていると思う」
イングランド戦を振り返りながら、W杯に向けた課題を挙げたエディーHC。ただ、日本としてはW杯成功という命題も抱えている。運営面でホスト国・日本に期待することは何か。
「盛り上がりは素晴らしい。(インタビュー場所となった)熊谷スタジアムを見てほしい。ファーストクラスのスタジアムだ。2万4000人も入る。どの大会より、この時期の準備は素晴らしいと言っていい。協会側についてもそれぞれが仕事の役割を果たし、リーダーシップを取って引っ張ってマッチマネジメント、トーナメントの組織化もしっかりしてもらいたい」
世界では、どの国も日本にうまくオーガナイズされていると期待している。ただ、難しく困難なこともあると予想している。なぜかというと、日本は伝統的なラグビー王国ではないから。例えば、ホテルもラグビーチームを受け入れる経験がないこともあり得る。わくわくしている部分もあるが、困難なこともあると理解している」
世界のラグビー関係者の視点を交えながら、日本の大会運営に評価と課題を与えたエディーHC。しかし、大会において最も重要なことはグラウンド上にあると力説する。
「ただ、現実的にいうと大会の成功というのは日本の成績が成功するかしないかにかかっている。その事実からは逃げることはできない。日本がアイルランドかスコットランドに勝てることができれば、それが大会のハイライトになると思う」
「大会の成功」にとって最も重要となるホスト国の躍進。日本はアイルランド(世界ランク2位)、スコットランド(同7位)、ロシア(同19位)、サモア(同16位)と同組のA組となった。最大目標の1次リーグ突破へ、エディーHCの分析はこうだ。