愛ダンドーク競馬場での長距離戦で伏兵が圧勝

　欧州競馬での大差での逃げ切り勝ちが大きな波紋を呼んでいる。アイルランドで行われた長距離戦で、伏兵が道中一人旅。後方の馬の仕掛けが遅れ、15馬身差の逃げ切り勝ちを収めた。レース後に優勝馬以外の全ジョッキーが騎乗停止になるという衝撃の裁定が下されたと、英紙が報じている。

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　現地1日にアイルランド・ダンダーク競馬場で行われた一般戦（AW3200メートル）。先頭に立った単勝19倍の伏兵・レッキングボールポール（騙6・マリガン）は逃げ足を伸ばし、大きなリードを持って最終コーナーを回った。手応えが楽なレッキングボールポールを捕まえようと後方の馬たちもずらりと横並びになって追い上げたが、時すでに遅し。ケビン・ヒーリー騎手に導かれた逃げ馬は、2着馬に15馬身差をつけて入線した。

　長距離戦での逃げ切りはそう珍しいものではないが、英紙「ミラー」は「レッキングボールポールが勝利した後、競馬茶番劇で騎手13人中12人が騎乗停止となった」との見出しで、結果以上にレース後に下された制裁を報道。「アイルランドのオールウェザーで、独走で勝利したケビン・ヒーリーの後ろにいた騎手らがスチュワードから処罰を受けた。レッキングボールポールは圧倒的なリードをし、つねに後続を突き放した」との小見出しもつけた。

　本文では「競馬界に衝撃を与えたこのレースでは、騎手12人がスチュワードから騎乗停止処分を受けた」と記し「金曜日にダンドークで行われたフラットコンテストで、検量室のメンバーはレッキングボールポールをかなりの距離で追いかけていた」とレース展開を紹介。「17歳のケビン・ヒーリーが騎乗した単勝19倍の馬は確固たる15馬身差の勝利を収めた。他の騎手は馬にチャンスを与えられず、トラブルに陥った」と大差の逃げ切りを許したことに触れた。

　この結果を受けて、主催者側が動いた。記事では「スチュワードの報告書によると『この件に関する各選手の記録を考慮した結果、レース当日のスチュワードは以下の選手に5日間の騎乗停止処分を出した：P.A.ダン、H.C.スワン、A.P.ライアン、F.マグワイア、A.ハーベイ、B.M.クーナン、G.ベンソン、J.L.グリーソン、R.ジェームス、A.B.オコーナー、S.P.クエリー、そしてP.ハンロン』」と12人の騎手が5日間の騎乗停止処分を受けたと伝えた。