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BMXフラットランドが甲子園で存在感 世界大会「FLAT ARK」で日本勢が席巻

季節外れの暖かな陽気に恵まれた12月23、24日、阪神甲子園球場に世界各地からBMXのスゴ腕たちが集結した。クリスマス前の週末に開催されたのは「FLAT ARK 2023」だ。BMXフラットランドの第一人者・内野洋平が2013年に神戸で立ち上げた世界大会の10周年記念大会が、あの甲子園を席巻した。

男子オープンで9.0点のハイスコアを叩き出し、優勝した片桐悠【写真:荒川祐史】
男子オープンで9.0点のハイスコアを叩き出し、優勝した片桐悠【写真:荒川祐史】

「FLAT ARK」10周年記念大会に17か国133人のライダーが参戦

 季節外れの暖かな陽気に恵まれた12月23、24日、阪神甲子園球場に世界各地からBMXのスゴ腕たちが集結した。クリスマス前の週末に開催されたのは「FLAT ARK 2023」だ。BMXフラットランドの第一人者・内野洋平が2013年に神戸で立ち上げた世界大会の10周年記念大会が、あの甲子園を席巻した。


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 38年ぶり日本一に輝いた阪神タイガースでおなじみの甲子園。春夏には高校球児が集う“野球の聖地”として知られる球場の内野グラウンドに、BMXフラットランドのステージが設置された。バックスクリーン上にあるフラッグポールの一番左ではためくのは「FLAT ARK」の文字とロゴが記された旗。球場に流れるヒップホップと合わせ、いつもとは違った新鮮な光景が広がった。

 神戸で産声を上げ、神奈川・寒川に開催地を移したFLAT ARKだが、10周年大会となった今回は開場100周年事業を進める阪神甲子園球場とコラボ。兵庫での凱旋開催となった記念大会には、17か国133人のライダーがエントリーした。

 男子はノービス(初級クラス)、エキスパート(中級クラス)、オープン(プロクラス)の3部門、女子はノービス(初球クラス)とオープン(ハイクラス)の2部門を開催。初日となった23日は男子エキスパートと男女オープンの3部門で予選が行われた。男女オープンにはそれぞれ世界大会で入賞経験を持つ強者たちも参加。男子は120秒、女子は90秒のソロランで用意してきたトリックにチャレンジし、甲子園に集まった観客を沸かせた。

 フラットランドの大前提は、足を床についてはいけないこと。ペダルやペグ、自転車のフレームに足をかけてバランスを取りながら、トリックを決める。自転車の車体を前輪あるいは後輪を軸として駒のようにクルクルと回ってみせたり、車体そのものを一回転させたり、まるで人間と自転車が一体となってダンスを踊っているような華やかさがある。

 今回は3人のジャッジが「独創性」「難易度」「多様性」を採点し、合計点の上位8人が2日目の決勝に駒を進めた。世界各国からライダーが集結したものの、蓋を開けてみれば、決勝に進んだのは男子オープンのシーツェ・ファン・ベルケル(オランダ)以外は日本人ライダーばかり。スケートボードやブレイキンなどアーバンスポーツ界では世界トップを競う日本だが、BMXフラットランドも例外ではないことは明らかだ。

 初日には女子ノービス決勝、2日目には男子ノービス決勝が実施。小学生低学年を中心とした競技を始めてまもない子どもたちが出場したが、大人顔負けのアクロバティックなライディングを披露するなど、競技の明るい未来を予感させた。

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