宇野昌磨、回転不足4本から一夜明けで語った全文 判定への発言は「一個人的な感想」「綺麗事は言わない」
一夜明けて「たくさんステファンとも喋っているので、改めて言うことはない」
――この大会を終えて、改めてお互いをどんな存在だと感じるか。
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鍵山
「本当にハイレベルな戦いの中で、フランスでは(イリア・)マリニン選手、アダム(・シャオイムファ)選手、NHK杯では昌磨選手と一緒に滑れたことが凄くモチベーションにも繋がったし、ファイナルで3人と当たるということでもっと頑張らなくちゃという気持ちにもなった。その中で滑っても、表現力とか負けないくらい練習をもっともっと積み重ねていきたいと思った」
宇野
「久々に大会を勝負事として自分が見る試合だった。勝ちたいとか、勝ちたくないとかそういうのではなく。優真君の存在が数年前、自分のモチベーションに火をつけてくれた。僕を尊敬してくれている姿勢を、取材とか一緒に受ける時に言葉にしてくれて。やっぱりちゃんと先輩らしいじゃないですけど、恥ずかしくない選手でいたい。久々にフリープログラムは本当に集中していましたし、優真君がそれ以上に素晴らしい演技だったので、本当に称賛の言葉しかないけれど、僕も引き続きやってきたことを信じてこれからも頑張ろうと思う」
鍵山
「昌磨君の演技が本当に素晴らしくて、終わった瞬間も会場の皆さんがスタンディングオベーションして、僕の緊張感も一気に高まって。僕にとっても本当にいい試合だったと思うし、中京(大学)で一緒に練習をしていても、すごい練習量。追いついていきたいなっていう部分がたくさんあるので、そこを目指して頑張りたい」
――今季のプログラムで、お互いの凄いと思うところ、好きな部分を教えてほしい。
宇野
「僕は優真君のフリーのステップがすごく好きで。エネルギッシュところも好きなんですけど、全部が力任せにやってるわけじゃない。僕にできない表現力を持っているし、僕は結構バレエ要素とか、所作を綺麗にというのがあまり得意ではない。そういった部分がすごい上手だなと。本当に細かい練習、努力をしてこないと表れないと思う。僕はそういう細かい部分をやってきていない。これからもあまりやるつもりはないけれど、僕にできないことだからこそ凄いなと思うし、この1年でさらに上手になっている。僕は表現を頑張ると言ってきたけれど、優真君もすでに僕より先に頑張ろうとしていたんだなと。練習から見ていいなとマジで思ってました」
鍵山
「こんなに言われるとは(笑)。僕も同じ意見ですけど、昌磨君にしかできない表現を持っていると思うし、フリーは静かな曲の中で、あれだけお客さんを巻き込んで『あっという間に終わった』みたいな感じにさせるのは本当にすごいと思う。そうやって僕もお客さんを惹きつける力だったり、魅せる能力をもっと身に着けたい。(宇野のプログラムは)繰り返される曲って非常に難しくて、その中でイメージだったり、振り付けの緩急を大事にしているので、そういったところが難しいと思うけれど、それをこなせるのは本当にすごい」
――今後の大会に向けてどう進んでいくか。
鍵山
「この先ファイナル、全日本とすぐに試合が来てしまうけれど、今まで通りの練習をして、積み重ねて自分の練習を信じるだけだと思う。しっかりと自分がやってきたことを信じて、いい演技ができればいい」
――昨夜の演技から一夜明けて何を思ったか。
宇野
「個人の方でたくさんステファンとも喋っているので、改めて言うことはないけれど、この先はファイナル、全日本とまた優真君と一緒に出られる。ほかの選手もすごく嬉しいけれど、僕の中では今、現役選手で彼が一番特別な選手の位置づけ。優真君の存在が自分のモチベーションとしてとても大きいので、数多く試合に出られるように今年全力を尽くしたいと思うし、彼のライバルで居られるように引き続き頑張りたい」
――宇野に対して、どんな後輩でありたいか。
鍵山
「北京五輪の時、モチベーション(となる存在)で居てくれると言ってもらえた。去年1年間のブランクがあって、また再スタートの形で今シーズンを始めたので、そこまでの存在になれるように頑張りたいなという気持ちと、言っていいのかどうかわからないけれど、昌磨君だったり他の選手に火をつけられるようなライバルでありたい」