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危機的状況で輝いた2人のバスケ日本代表 CS進出“黄信号”、Bリーグ三河を救えるか

「どこかで当たり前になっている部分があったのかもしれない。いい刺激になった」と語ったシェーファーアヴィ幸樹【写真:SeaHorses MIKAWA co.,LTD.】
「どこかで当たり前になっている部分があったのかもしれない。いい刺激になった」と語ったシェーファーアヴィ幸樹【写真:SeaHorses MIKAWA co.,LTD.】

シェーファーは代表で悔しさ「Bリーグで結果を出す」

 三河は第1戦を終えて16勝16敗。第2戦に敗れれば借金生活、CS争いからも大きく後退する危機的状況で、もう1人の日本代表であるシェーファーが意地を見せた。


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 オーバータイムの末に100-94で三河が広島を振り切ったこの試合。広島のカイル・ミリングHCは試合後、「昨日はトータルリバウンド数で(12本)上回っていた。今日はハーフタイムにもリバウンドが少ないと話した。そこができていれば勝てたのではないか」と、敗戦の大きな要因としてリバウンド数の少なさを挙げていた。

 三河でチーム最多の9リバウンドをもぎ取り、攻撃でも3本の3ポイントシュートを含む17得点で攻守にわたりチームを支えたシェーファー。「自分の仕事をしっかりできたかなと思いますね。ただ僕的には10リバウンドいきたかったので、あとちょっとだったなというのはありますけど……。得点も3ポイントの感覚が良く打てていたんですけど、もっと決め切れるところもあったので、そこも悔しいです」と喜びは控えめだった。

 シェーファーが高い向上心を口にしたのには、今回の日本代表合宿での悔しさがあった。2019年のW杯、昨年の東京五輪を経験したシェーファーは、W杯Window2の2試合でわずか3分31秒の出場にとどまっていた。

「Bリーグでもっと結果を出してやるという気持ちになりましたね。今回DNP(Did Not Play)になって、あらためて自分も枠を争う1人で、自分の力をちゃんと見せなきゃいけないと感じました。確定だと思ったことは一度もないんですが、どこかで代表にいるのが当たり前になっている部分があったのかもしれない。そういう意味で、いい刺激になりました」

 高校2年の秋にバスケを本格的に始め、わずか1年でアンダーカテゴリーの代表に選出された。「僕は代表を通じて上手くしてもらった」と話すように、シェーファーは目の前の課題に全力で取り組み、それをクリアするたびに成長。一気に東京五輪代表へと駆け上がった。

 しかしトム・ホーバスHC体制になって以降、シェーファーは新たな役割を求められ、もがいている。

「今回の合宿でかなり良くなったんですけど、ある程度自分の役割や自分のやるべきことは分かってはいても、どうしてもチームの違いや自分のプレースタイルとの違いがあり、いろいろと変えなきゃいけないことが多くて。HCのトム(・ホーバス)さんもなかなか僕のことを上手く使えていないと思っているみたいです。自分としてもまだまだ足りないところがたくさんあって、代表の中で上手くプレーできる自信がなかった」

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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