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ウラの情報収集も? ドラフト前日、スカウトは“最後の24時間”にどう動くのか

夕方からギリギリまで情報収集…当日は必勝祈願、若手は入力役で会議に出席も?

 そして、前日のスカウト会議後から夜にかけ、アマ球界関係者の電話が多く鳴る時間帯だ。ドラフト候補を抱える大学、社会人チームなどに事前に指名方針を水面下で伝える場合など、様々な裏情報が各方面から漏れ伝わってくる。もちろん、当たっている場合も外れている場合もある。しかし、スカウトは信頼できる人脈を駆使し、ギリギリまで他球団の情報入手に奔走する。

 迎えた会議当日。午後の集合前に良縁を願い、神社で神頼みに出向くスカウトもいる。会場の各球団の控室に入ると、持ち越した事項、最新情報の共有などを行い、会議に臨む。出席者はテレビ中継でおなじみの監督ら。ちなみに、指名選手のNPBへの通達方法はパソコンのため、ミスなどが起こらないように入力役で若手スカウト、球団職員が参席する場合もある。

 ほかの担当スカウトたちは控室で情勢を見守り、狙い通りの指名が叶えば歓声を上げる。ファンと同様にスカウトたちも緊張感を持っている。担当選手が指名されれば、即座に所属先の監督に挨拶の電話を入れ、1位選手の場合はそのまま監督らとともに直接挨拶に出向くこともある。そして、息つく暇もなく、翌日から無事に入団してもらるよう、指名挨拶に散っていく。

 アマ野球シーズン中はほぼ休みなく働いているスカウトもざら。あるスカウトは「自分がいいと思った選手を上司に認めてもらえるように。指名した選手をチームの監督から安心して預けてもらえるように、日々できることをやっている」と仕事の理念を話す。その思いを実らせるため――。スカウトたちにとっての“運命のドラフト前日”が今年もやってきた。

【了】

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer


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