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世界のラグビー強豪国は何を食べて強い? 「5フードグループ」から見る日本との比較

日本が対戦したアイルランドと比較、実は変わらない「5フードグループ」

 異なるのは、食文化や習慣に合わせた食べ方と献立です。例えば日本では、主食(ご飯、パン、麺類、シリアル)、主菜(肉、魚、卵、豆・豆製品)、副菜(野菜、きのこ、海藻、芋類)、汁物、果物、牛乳・乳製品を組み合わせて献立を考えます。

 また、ラグビー強豪国の一つであり、ラグビーW杯で日本と1次リーグを戦ったアイルランドでは、食品グループの分類は日本と異なるものの5つのフードグループを組み合わせてバランス良く食べます。具体的な分類は…

グループ1:シリアル、パン、ライス、パスタといった主食
グループ2:フルーツ&ベジタブル
グループ3:牛乳、ヨーグルトチーズなどの乳製品
グループ4:肉、魚、ナッツ、豆、卵といったタンパク源
グループ5:調理油、バター、マーガリン、クリーム、サラダドレッシングなど油類

 という内容。アイルランドラグビー協会のホームページには、「5フードグループ」で食事をきちんと摂っていれば、ビタミンやミネラルのサプリメントは、特に必要ないとも記されています。

 前段に「強い選手は何を食べているか?」の質問を受けることが多いと言いましたが、「5フードグループ」を見ると、日本の食事と何ら変わらないなと気づきます。最近の世界的な傾向として、精製されていない全粒粉のパンやパスタを好む選手が多いのですが、日本食でいうと白米ではなく玄米、雑穀、胚芽パンなどがこれにあたります。また、欧米の選手も肉や魚だけでなく、豆製品から植物性のたんぱく質を積極的に摂ります。

 よく食べるのはひき肉と玉ねぎ、トマト、キドニービーンズ(赤色きんとき豆)を炒めて煮込んだチリビーンズや白いんげんまめと玉ねぎ、缶詰のトマトを炒めて煮込んだベイクドビーンズ。これらをトーストにのせたりご飯にそえたりして食べますが、和食に置き換えると納豆ごはんですよね。

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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