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海外の“栄養ウェビナー”で話題に 今、欧米アスリートが注目する2つの食事法

Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「今、欧米のアスリートが注目する2つの食事法」について。

世界のトップ選手は、野菜、果物など植物性の食品を食べるプラントベースド・ダイエットなどを実施している
世界のトップ選手は、野菜、果物など植物性の食品を食べるプラントベースド・ダイエットなどを実施している

公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「今、欧米選手が注目する2つの食事法」

 Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「今、欧米のアスリートが注目する2つの食事法」について。

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 私が所属するアメリカ栄養士会のスポーツ循環器栄養グループ(SCAN)主催で、流行の食事法がもたらすアスリートへの影響についてのウェビナーが開催されました。今回はそのウェビナーで取り上げられた食事法のうち、今、欧米の一部のアスリートたちが実践・注目している代表的な2つについてお話ししましょう。

 今、日本のアスリートの間でも注目されている食事法といえば、ケトジェニックダイエット(ケトン食)ではないでしょうか。

 ケトジェニックダイエットとは、元々はてんかんの治療のために考案された食事療法。厳密な定義はありませんが、論文などによると1日の総摂取エネルギー量に占める糖質の割合を5~10%未満に抑える一方、脂質の摂取量は70~80%程度にするというもの。糖質をほとんど摂らないのが特徴で、なかには5%以下の食事プランもあり、わかりやすい言葉で表現すると「超低糖質」ダイエットといえます。

 1日の総摂取エネルギーに占める糖質の割合が5~10%未満となると、1日3500kcalを摂取するサッカー選手の場合、米に換算するとご飯茶碗1~2杯が目安量です。ただし、糖質は野菜や果物にも含まれるので、実際にはほとんどお米は食べられないと考えてよいでしょう。

 運動時のエネルギー源は糖質が分解、変換されてできる代謝物「グルコース」と脂質を構成する「脂肪酸」ですが、この2つは、運動強度や運動時間によってエネルギー源に占める割合が変わってきます。

 グルコースは筋肉に貯蔵されているグリコーゲンからも分解・変換されますが、脂肪酸と異なるのは、体内に貯蔵できる量が非常に少ない点です。ですから、例えばトライアスロンやウルトラマラソンのように、長時間、持久系の運動を行う競技の場合、いかに競技中、糖質を補給するか、グルコースの消費を節約できるかが、後半のスタミナに大きく影響します。

 そこで、アスリートたちは普段から糖質の摂取量をほとんどなくしてしまうことで、運動時における脂肪酸の利用量を増加させようと、ケトジェニックダイエットを採用。グルコースの代わりに肝臓で生成されるケトン体をエネルギー源として利用できる身体にすることで、グルコースの枯渇を防ごう、というわけです。

 ただし、このように身体が適応するまでには、数週間から数か月かかると言われています。また、最初の数週間は「疲れやすい」と感じたり、「高脂肪食は食べにくい」と受け入れられない人もいたりと、効果が得られるまでには様々なハードルがあることを頭に入れておく必要があります。

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビートップリーグ・パナソニック ワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビューや健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌などで編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、サンマーク出版)、『カチコチ体が10秒でみるみるやわらかくなるストレッチ』(永井峻著、高橋書店)など。

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