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「がっかり」から始まったJリーグ人生 元セレソン名手を磨いた日本サッカー

「日本でプレーしていたからこそ、僕はセレソンにも呼ばれ、夢だったワールドカップにも出場出来たんだ」――セザール・サンパイオ

98年W杯準優勝のブラジル代表MFサンパイオ「日本でプレーしたからセレソンに呼ばれた」

「日本でプレーしていたからこそ、僕はセレソンにも呼ばれ、夢だったワールドカップにも出場出来たんだ」――セザール・サンパイオ

 セザール・サンパイオは、1998年のフランス・ワールドカップに「Jリーガー」として出場し、ボランチながら大会のオープニングゴールを含めて2得点するなど、ブラジルの準優勝に貢献した。

「あの大会は素晴らしい思い出になっている。決勝戦だけは、ロナウドが発作を起こしたために、チームは50%の力も発揮できなかったけどね」

 ブラジルの名門サントスでプロデビューし、6年間プレーしたサンパイオは、やがて強豪パルメイラスで全国選手権を制すなど黄金期を築く。

「あの時のパルメイラスは、右サイドバックのクラウジオ以外は全員が代表歴を持っていた。たぶん当時はセレソン(ブラジル代表の愛称)より強かったと思うよ」

 順調に実績を積み上げ、そろそろ外国でプレーをしてみたいと思い描いていた頃、教会に出かけてそれを神父に相談した。

「早くチャンスが来ますように…」

 2人は一緒に祈った。すると神父が夢を見た。

 サンパイオはブルーのユニホームを着て走り、待っていた。

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近、選手主体のボトムアップ方式で部活に取り組む堀越高校サッカー部のノンフィクション『毎日の部活が高校生活一番の宝物』(竹書房)を上梓。『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(いずれもカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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