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なぜJR東日本は消滅寸前のラグビー部を引き取った コストは2桁億円…渋谷駅長→経営トップ、再建の青写真とは

シーズン開幕が近づく中で池田代表が取り組んでいることとは【写真:吉田宏】
シーズン開幕が近づく中で池田代表が取り組んでいることとは【写真:吉田宏】

「既存のスポンサー様、NEC時代からの方を繋ぎ止めるところからスタート」

 では、そんな新人代表は、開幕が段階的に近づく中で、何に取り組んでいるのだろうか。

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「地域連携という面では、特に市町村との対応、やりとりで、やはり何回も足を運んで、相手の方とのコミュニケーションをしていくことを大事にしています。そこは市長さんのようなトップの方々も勿論ですが、むしろスポーツ振興課の方などから課題を聞いて、じゃあラグビーで、私達のチームで何か解決出来ることがあるのか、お手伝い出来るのかと考えたりしています。例えば、選手が地域のイベントに参画するとかも含めてですね。そうすると行政とのお仕事の中で、外の経営資源を使って住民サービスの向上が出来ることもある。こういう形で、スポーツというのは様々な素晴らしい切り口があると思っています。そして千葉県ラグビー協会との連携ですね。協会の皆さんからの学びや、どうチームが向き合っていくべきか、何が出来るのかを知ることも出来ます」

 その中で、冒頭にも触れたように日々のスポンサー回りは、移譲チームということが更に重要さを高めている。

「まずは既存のスポンサー様、NEC時代からの方を繋ぎ止めるところからスタートしています。そういう企業、団体へしっかりと足を運んで、新しいチームになることによって変わることと、今まで通りスポンサー皆様のいろいろなご要望にお応えしていくといったお話を丁寧に積み上げていくことに力を注いでいます。ここは、期せずしてあまり大きな離れはなかったので、信頼していただけているのは良かったですね」

 9月末の時点で、支援規模はとにかくグリーンロケッツ時代からのスポンサーの離脱度合いは昨季のおよそ150社の1割程度で、中には期待を込めて増額する社もあったという。ここは、チームが低迷する中でも、熱心に支援を続けたスポンサー側の理解と同時に、ここまで関係を築いてきたNEC時代のマネジメント(営業)スタッフの“遺産”でもある。この既存スポンサーに加えて新規支援の開拓という面では、JRグループならではのメリット、同時に難しさもあるという。

「新規開拓では、JRのグループ会社があります。しかし、いくら喜勢社長が言ったからということでも、そう簡単なものではないですね。ここはやはり、チームの概要だとか、これからの戦略だったり、スポンサー様にとってどういうメリットがあるかというところをしっかりご説明して、理解を得ていくことに力を入れていきます。どうしてもコストがかかるものなので、社員に対しても地域に対しても価値をしっかりと上げるということをアウトプットして、ご理解いただくのは私の仕事かなと思います。後は、リーグワンとの繋がりです。今回リーグワン側からチームへの処分(飲酒に伴うトラブル)がありましたが、まさに東海林一専務理事はじめリーグ側の皆さんとのやり取りもしながら、リーグワンのこともいろいろと学ぶこともありました。初めての参入で、何が良くて何が悪いのかという基本をしっかり教わらないといけない面もありましたね」

 今回インタビューのオファーをした理由の一つは、ラグビーとは全く異なるフィールド、とりわけビジネスの世界でキャリアを積んできた人物が、事業化に足を踏み入れたばかりというラグビーをどう見ているのかを聞きたかったからだった。そんな質問を生粋のJRマンにぶつけてみた。

「端的に申し上げると、ラグビーという競技が、野球やサッカーに比べると、そこまでの関心度までいっていない中で、どうやって底上げしていくかというのが大きいのかなと思います。そこはリーグワンですとか、ラグビー協会を支えていくことが大事かなと思います。そういった底上げを各企業が、垣根を越えてやっていくのがすごく大事じゃないかなと思います。スポーツを越えた取り組みがあってもいいと思います。そこはまだPRしていく努力が必要なのかなとも思います。

 私もこのグリーンウォリアーズの話をグループ各社の職場に行ってしていますが、ラグビーは難しいとか、よくわからない、テレビでもやっていないという所から入ってしまうことが多い。そうした方々にすこしでも観戦に来ていただいて、あれだけの体のぶつかり合いで、チームワークや自己犠牲とか、チーム愛みたいなところも凄く出るスポーツなので、何か感じてもらう、心を動かすためにもまず現地に行ってもらわないといけないなと感じるので、そこの取り組みをもっとやっていかないといけないですね。ここは業界全体としても、更に力を注いでいくべきだと思います」

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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