東京世界陸上で喪失感「辞めてもいいかな」 橋岡優輝が誘った最強4人旅…江島雅紀に北口榛花&サニブラウンも加わって【後編】

「辞めてもいいかな」リフレッシュできた“最強4人旅”
橋岡も、平坦な道のりではなかった。
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東京開催だった25年世界選手権は13位。決勝進出ラインに3センチ届かず、予選敗退となった。懸ける思いが強かっただけに、喪失感も大きかった。大会後はテレビ、SNSを遮断し、情報をシャットアウト。約2か月しっかりと休養にあてた。
橋岡「普通に『もう辞めてもいいかな』とまで思ったぐらいだった。そこから2か月休んで、さっき江島が言っていたのと一緒。普通に接してもらったのがよかった」
昨年12月には、橋岡、江島に加え、やり投げの北口榛花、短距離のサニブラウン・ハキームというメンバーで旅行に出かけた。サウナやゴーカートを楽しみ、競技を忘れてリフレッシュし、英気を養った。
橋岡「僕が『行くぞ』って、車を出して。周りからしたら『そのメンツがそろってるの?』ってなるかもしれないですけど、僕らからしたら普通に友達と遊びに行く感覚。ただオフに一緒に遊んで、リフレッシュって感じだよね(笑)」
2015年、高校2年生の時に名古屋の宿舎の大浴場で出会ってから10年以上の月日が経った。キャリアを重ねる中で、2人が感じる変化、成長は――。
江島「(橋岡が)世界のメダルを目指しているのは、ずっと前から見てきたけど、それが確実に近づいているなという感覚がある。現に北口さんが世界一を取ったり、ハキームは決勝に行っているし、不可能を可能にしてきた。(橋岡も)世界がそこまで来ている。現実味を帯びているっていう風に思うな」
橋岡「(江島は)根本的にあるものは、変わっていないんじゃないかなって思う。揺るがない。大怪我があって、苦しむ時間もあったと思いますけど、それでも再び立ち上がって、こうやって競技を楽しんでいる。根本にあるものが変わらないから、また戻ってきて、世界を目指せているんだろうなと思う」
ともに27歳。10代の頃と同じというわけにはいかない。経験を重ねた今だからこそ感じる部分もある。
江島「体の疲労感とか、回復具合では、感じる面はやっぱりあるよね。僕らが大学に入った頃、一緒にいたOBの先輩たちの年を、もう超えているのかと。僕は残りの競技年数を指折り数えるぐらいになってきたと思うから。本当にあっという間だなって」
橋岡「たしかに、大学のグラウンドで、まだ20歳にもなっていない、10代の子が同じ空間にいる時とかは、『俺と10歳ぐらい違ってくるの!?』ってなる」
江島「今までは何も考えず、先があるなって思ったけど、最近は『あとこの大会に何回出られるかな』とか考えるようにもなったかな。だからこそ、1つ1つの大会により集中して、楽しみたいっていう思いが強くなってきた。今年で言えば、木南(道孝)記念を2連覇できた。『来年以降、何連覇できるんだろう』という新しい楽しみができた。そういう意味では歳も感じるよね」
橋岡「世界選手権とかオリンピックに『何大会(世界選手権4度、五輪2度出場)出ましたね』とか言われると、『あっ、そんなに出たんだ』って思う。そういう面で、もうベテランの域になってきたなというのは感じる部分もあるけど、まだ自分は『若い』と頑張るぞと思っている部分もある。そこは、まだギャップがあるかな」
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