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中国から来日当初は「とても寂しかった」 移籍1年、日本を心地いい場所に変えた独特の応援文化――千葉ジェッツ/マイケル・オウ

いまやプロスポーツで当たり前の存在になった外国籍選手や指導者たち。しかし、競技以外にスポットライトが当たることは多くない。母国を離れて日本という異国の適応に励みながら、どんな日々を送っているのか。「THE ANSWER」は、連載「Athlete Life in Japan」で様々な声を取り上げる。第2回はバスケットボールBリーグの千葉ジェッツに今季加入した中国出身のマイケル・オウ。クラブ初のアジア特別枠選手である26歳の長身センターは、孤独も感じた来日当初を振り返った。(前後編の前編)

千葉Jでプレーするマイケル・オウ【写真:B.LEAGUE】
千葉Jでプレーするマイケル・オウ【写真:B.LEAGUE】

連載「Athlete Life in Japan」――第2回Bリーグ千葉Jマイケル・オウ

 いまやプロスポーツで当たり前の存在になった外国籍選手や指導者たち。しかし、競技以外にスポットライトが当たることは多くない。母国を離れて日本という異国の適応に励みながら、どんな日々を送っているのか。「THE ANSWER」は、連載「Athlete Life in Japan」で様々な声を取り上げる。第2回はバスケットボールBリーグの千葉ジェッツに今季加入した中国出身のマイケル・オウ。クラブ初のアジア特別枠選手である26歳の長身センターは、孤独も感じた来日当初を振り返った。(前後編の前編)

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 リング下で見せる威圧感とは対照的に、取材に応じたオウは穏やかで控えめな印象だった。身長208センチ、体重110キロの巨体だが、性格は「内向的」。クラブホームページのプロフィール欄では、「この世で一番怖いもの」という質問に「Lonely(寂しさ)」と答えた。昨年7月にアジア特別枠として千葉Jと契約。8月に初来日したが、当初は「1人だったし、とても寂しかった」と明かす。

 中国江門市出身。13歳で身長175センチを超え、「背が高いから」とバスケを始めた。16歳で本場・米国の高校に進学。大学は全米体育協会(NCAA)1部のカリフォルニア州立大ノースリッジ校に進んだ。2年後、中国トッププロリーグCBAの上海シャークスからドラフト指名され、同リーグで4季プレー。中国や香港など計5チームからオファーがあった中、異国で「挑戦したい」と千葉Jを選んだ。

 Bリーグの噂はソーシャルメディアや代理人を介して耳に入っていた。「アジアで最も発達したリーグだと思う。NBA選手も入ってきているし、米国だけじゃなく欧州やアジアなど世界のあらゆる所から選手を受け入れている。いい話をたくさん聞いてきた」。高いレベルで自分の力を試したい。覚悟を持って飛び込んだが、いきなり壁にぶつかった。言語の問題だ。

 チームメートの間で飛び交う日本語が理解できない。英語は話せるが、中国での4年間ではほぼ使う機会がなく、錆びついていた。思うように意思疎通できず「苦しかった」。必要な日本語を学び、積極的に交流を図った。同じく新加入のディー・ジェイ・ホグら外国籍選手、富樫勇樹、渡邊雄太といった英語が堪能な同僚も手を差し伸べてくれた。徐々に関係を築き、今では「全員が良き友人」だ。

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