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私、茂怜羅オズです “砂の日本代表10番”が挑む「選手兼監督兼クラブ代表」の道

日本ビーチサッカーに願う未来「Jリーグ、Fリーグみたいにリーグを」

 二足の草鞋を履いて戦った2シーズン。かつてない経験に悪戦苦闘しながら駆け抜けた日々をこう振り返る。

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「始まる前は正直、そこまで大変と思わなかった。両方をやるのはそこまで難しくないと思った。でも、やり始めて、応援してくださる会社、ファンとか。呼んだ選手がついてきて、簡単に諦められない。現役引退した後の勉強も今できているので。スーツを着て、たまに練習を休まないといけない日もある。そういう時は自主トレで補って、いろんなところに行って、偉い人に会って。新しい世界に入ってゼロからのスタート。緊張したけど、今はだいぶ慣れてきた。楽しいかなというくらい」

 21歳で来日。ブラジル代表のオファーを受けながら、日本代表としてW杯優勝を目指すために固辞。青いユニホームのために尽くしてきたサムライは今後、日本のビーチサッカーがどう発展していってほしいと願っているのか。

「日本のビーチサッカーリーグができたら一番。今は地域リーグだけ。全国大会も3日間で終わる。Jリーグ、Fリーグみたいにリーグがあったらいい。そうしたら他のチームもスポンサーつきやすい。そこから選手もプロになったら。日本にも上手な選手はいっぱいいる。でもビーチサッカーだけに100%集中できないから、どうしてもビーチサッカーだけで生活している海外の選手に負ける。こんなに強い選手いっぱいいるので、集中できたら代表も強くなるし、もっと盛り上がると思う。

 ビーチサッカーはとにかくアクロバティック。特に、魅力がオーバーヘッドキック。目の前で初めて見るとおもしろい。どんな試合も展開が速い。ゴールもたくさん生まれる。あとは雰囲気。ほとんどの試合は海のそばでやっている。ブラジルとかイタリアとかはスタジアムを作って、ビキニの女性が日焼けしながら見たり、音楽も流したり、スポーツだけじゃなく、大きなイベントになっている。今まで見たことがない方にも一度、足を運んで生で見てもらえたらうれしい」

 自身は今後、どんなキャリアを描いていきたいと思っているのか。返ってきたのは、最後まで熱い言葉だった。

「引退後についてはそこまで深く考えてないけど、ビーチサッカーは選手寿命が長く、40歳までできるから、まずはそこを目指して頑張りたい。今はクラブで監督をやっていて、ゆくゆくは日本代表の監督をやりたい。それが一番大きな夢です。あとはJFAでビーチサッカーのために働きたいと思っている」

 地球の真裏からやってきた世界一を知るサムライは、日本のため、砂の上で飽くなき闘志を燃やし続けている。

(終わり)

(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)

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