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「過去のW杯ではなかった」 4度目出場の堀江翔太、ラグビー日本代表「33分の19」に期待の理由

37歳堀江翔太「新しいメンバーは能力が高い」

 ムーアの離脱や、ディアンズらいまだに数人の選手が調整中という状況の中で、離日前の都内での短期合宿は、チームにプラス材料もあったようだ。渡航前日の18日、都内で行われた国内最後の取材対応で、リーチとともに4度目のW杯に挑む37歳のHO(フッカー)堀江翔太(埼玉WK)は、こんな手応えを感じている。

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「今日の練習も、猛暑の中ですごくミスが少なかった。メンバーが選ばれた時点で、ぐっとチームが締まったというか、全員の意識が1個に集中しているなという感じはします。僕も含めてボールを落とす選手はいなかった。これからどう戦うかが、頭に入っている印象です」

 その背景には、メンバーの半数を超える2019年以降に代表入りした若手の能力の高さがあると、チーム最年長は考えている。前回W杯経験者は33人中14人。残る19人は、代表規約をクリアした海外出身選手と若手だが、堀江はそのW杯初陣組への期待感を語っている。

「新しいメンバーは能力が高いので、こういう戦術・戦略でこういう風にやるからと話せば、たぶん5分ぐらい合わせたらすぐできます。こういう理解度の速さは、過去に出場したW杯の時はなかったですね。まず2015年じゃ無理だし、2011年ももちろんない。2019年がちょっと足りないレベルのことを、今の若い選手は簡単にできている。それはラグビーの能力というか、リーグワンに凄い外国人選手がたくさんいたためだと思う。ラグビーの理解度が高くなり、外国人選手に対するフィジカルの差やコンプレックスも全然ない選手たちですね」

 国内での代表戦を終えて、結果もチームの完成度もまだ万全のレベルには達していない日本代表だが、堀江の感触が正しければ、残された2週間あまりの準備期間で組織力を高めて、4年前の日本を舞台にした躍進が再現されることになる。

 まずは、現地時間26日に敵地トレヴィーゾで行われるイタリアとのW杯前最後のテストマッチが注目だ。世界ランキングでは日本を1つ上回る13位だが、昨秋はオーストラリア、サモアを撃破して、先週末の19日にはルーマニア(同ランク19位)を57-7と一蹴した相手との80分が、W杯8強超えの試金石になる。

【ラグビー日本代表・フランスW杯メンバー】
FW
■プロップ
稲垣啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
シオネ・ハラシリ(横浜キヤノンイーグルス)
具智元(コベルコ神戸スティーラーズ)
垣永真之介(東京サントリーサンゴリアス)
ヴァル・アサエリ愛(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
■フッカー
堀江翔太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
堀越康介(東京サントリーサンゴリアス)
■ロック
サウマキ・アマナキ(コベルコ神戸スティーラーズ)
ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)
ヘル・ウヴェ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)
■ロック/フランカー
ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
■フランカー
ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)
福井翔大(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
ピーター・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)
リーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)

BK
■スクラムハーフ
齋藤直人(東京サントリーサンゴリアス)
流大(東京サントリーサンゴリアス)
福田健太(トヨタヴェルブリッツ)
■スタンドオフ/フルバック
小倉順平(横浜キヤノンイーグルス)
■スタンドオフ
李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)
松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
■センター
長田智希(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
中野将伍(東京サントリーサンゴリアス)
中村亮土(東京サントリーサンゴリアス)
ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
■ウイング
ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京)
シオサイア・フィフィタ(トヨタヴェルブリッツ)
セミシ・マシレワ(花園近鉄ライナーズ)
レメキ・ロマノ・ラヴァ(NECグリーンロケッツ東葛)
■フルバック/ウイング
松島幸太朗(東京サントリーサンゴリアス)

【バックアップメンバー】
■ロック/フランカー
アマト・ファカタヴァ(リコーブラックラムズ東京)
■フランカー
下川甲嗣(東京サントリーサンゴリアス)
■ロック
サナイラ・ワクァ(花園近鉄ライナーズ)

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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