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箱根シード落ちから7か月 東海大エース石原翔太郎が劇的復活、自己記録1秒更新が持つ意味

勝負の駅伝シーズンへ、エース石原の復活はプラス材料

 エースや役者が揃えば、東海大には箱根駅伝のシード権確保を狙えるだけの力がある。

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「うちは昨年、急速に落ちましたからね。4年前に総合優勝したチームがシード落ちって、なかなかないというか、珍しいですよ。ダメになったのは、それまで選手の素質だけに頼っていたから。選手の能力は、素質と教育によって培われていくものだと思うんですが、その教育の部分が足りていなかったですね」

 両角監督は、そう反省したが、すでに自主性を尊重するところ、管理すべきところでメリハリをつけて指導している。昨年のように選手がそれぞれの方向を見ていることはなく、目標達成という部分では一体感を持って戦えている。全日本の予選会の1組目、失敗できないところで吉田響(2年)が気迫の走りでトップを獲ったところからも、チームに対する献身さが見て取れる。練習も距離走とともにスピード練習の質を高め、原点回帰で強化してきた。

 駅伝シーズン、東海大復活を結果で示すために、これから夏合宿に入っていく。

「1次、2次合宿は、例年と変わらない感じです。11月に箱根の予選会があるので、ハーフを意識しないといけませんが、ハーフへの取り組みが箱根への取り組みなので、そこはあまり変わらない。ただ、3次合宿は出雲を目指すか、予選会を目指すのかというところになってくると、やはり長い距離に対応できるように仕上げていく方向になります。そこは例年と違う感じになると思いますが、夏合宿でさらに全体をレベルアップさせていきたいですね」

 2021年シーズン、地に落ちた東海大だが、2022年は輝きを取り戻し、復活を実現する大事なシーズンになる。その流れを作っていくなかでのエース石原の復活は、チームにとってはこれ以上ないプラスの効果になり、他チームにとっては大きな脅威になるだろう。

(佐藤 俊 / Shun Sato)

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佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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