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創設10年でJリーグ下部組織に匹敵 “LAVIDA→昌平高校”で実現する6年間の選手育成

関東U-15リーグ1部の3連覇は逃したものの、LAVIDAは選手の才能を磨きながらチームとして進化を続けている【写真:河野正】
関東U-15リーグ1部の3連覇は逃したものの、LAVIDAは選手の才能を磨きながらチームとして進化を続けている【写真:河野正】

「いずれは日本代表選手を輩出したい」

 昌平もLAVIDAも全員がドリブルの使い手で、守備が強固だ。

 村松監督は「LAVIDAの選手は運ぶドリブルと突破するドリブルを身につけ、スピーディーにゴールへ向かう姿勢は昌平よりも力強いと思う。個で打開するプレーは見ていてスカッとします」と誇らしげだ。

 2連覇した昨季の関東U-15リーグ1部は、9試合で5失点という堅陣。絶え間ない厳しいプレスと複数での囲い込みも両チームに似通った守備メソッドで、平原は「村松さんにはボールを奪う守備を徹底的に教わり、取り切る意識と能力がずいぶんと向上しました」と振り返る。

 FC東京のJFA・Jリーグ特別指定選手として、今季のルヴァンカップ予選リーグ3試合に出場した攻撃の大黒柱である荒井も、LAVIDAで受けた守備の薫陶が今に生きているそうだ。「奪われたらすぐに取り返す、という切り替えの部分を多く学んだ。守備のことを口酸っぱく指導されましたが、その意識が身についたことで成長できたと思う。村松さんに出会えたから今の自分があるし、昌平のサッカーにもスムーズに入れました」と謝辞を述べる。

 今季はチームとして攻守にやや安定感を欠き、関東U-15リーグ1部の3連覇を逃した。とはいえ、LAVIDAがこの世代をリードする存在であることに変わりはない。

 短期間での出世栄達。コーチ全員が常に問題意識を持って取り組み、大胆なイノベーションにも挑戦してきたからだ。6年間の一貫指導で原石はさらに輝きを放ち、「いずれは日本代表選手を輩出したい」と言う村松監督の夢が実現するのも、そう遠くはなさそうだ。

【前編】中学時代の柴崎岳を指導 就任16年で“20冠”、昌平高校を変えた藤島崇之監督の育成論

(河野 正 / Tadashi Kawano)

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