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行動に移せる子、移せない子の差 神野大地が安定を捨て、挑戦を続けられる理由

山口氏が子どもたちに伝えたい思い「人生は無駄なことは一つもない」

神野大地とLCA国際小学校の児童たち【写真:松橋晶子】
神野大地とLCA国際小学校の児童たち【写真:松橋晶子】

山口「神野選手は『努力は裏切らない』が座右の銘と仰っていましたが、その努力の根っこに好きという気持ちがあるように思います。好きなことの延長線にある努力だから、やり続けられる。元の『好き』がなく(子どもが苦手な)算数の勉強をやりなさいというのはきっと違うのかな。神野選手は小さい頃から何でも挑戦するタイプだったんですか?」

神野「走ることは好きでしたし、野球もやっていました。左投げだったので投手くらいしかできないけど、ポジション限られるのが嫌で右投げも挑戦した。幼稚園は体操もサッカーもやり、いろんなスポーツはやりました」

山口「確かに、経験をいろんな方向に広げていくというのは大事。狭くいくと、何かがあった時に崩れやすいこともある」

神野「野球は小学6年間やって、中学3年間も土日にクラブチームで続けました。小学校から陸上のクラブチームに入っていたらどうなっていたか。陸上だけだったら個人競技しか経験できず、一つの世界しか知らなかったし、野球という団体競技を経験したからこそ、高校、大学で駅伝ができた。野球をやっていたことに全く後悔はないし、野球をやってたからこそ今があると思います」

山口「よく言いますが、人生は無駄なことは一つもない。今は無駄かもしれないと思っていても、その先のどこかにつながっていくということ。若いうちにそういう視点で経験を広げていくことはなかなかできない。一方で保護者に『子どもがやりたいと言って始めた習い事をやめたいと言われ、どうしたらいいですか』という相談をよく受けますが、神野選手だったらどう答えますか?」

神野「まず、子どもがしっかりと向き合ったかどうかを確認してあげることが大事じゃないでしょうか。やりたいと言われて始め、やめたいと言われてやめようと(子どもの言いなりに)なるのではなく、『実際に、どれだけ頑張ったの?』と。塾でも英会話でも、どれだけの時間をかけ、どんな風に向き合ったのか。それが十分であると感じた上で、子どもがやりたくないという選択したら、新しい何かを見つけてあげればいい。それが不十分で、ゲームをしていたならば、もう少し考えるべきかなと思います」

――最後に今の子どもたちにメッセージをお願いできますか。

神野「やりたいことに挑戦していくことを大事にしていってほしい。直接的に良い成果が挙げられなかったとしても、それは絶対に失敗じゃないし、良い経験になるから。また新しい挑戦を見つければいいし、それに向けて頑張っていけばいい。どんどん新しいことに挑戦して、人生の経験値を上げて、視野を広げて大きく成長してほしいと思います」

◆「LCA国際小学校」とは?

 2008年に文科省に認可された株式会社が経営する私立校。外国人教師が担任を務めるなど、学校生活の大半を英語で過ごす独自のアクティブイマージョン教育を取り入れている。1クラス約20人の少人数制。サマーキャンプ、音楽鑑賞など、自然、芸術の本物と触れ合う機会を積極的に持っている。姉妹校のオーストラリア・ヒルズ学園への短期留学制度もある。校長・西村昭比古。神奈川県相模原市緑区橋本台3-7-1。

(THE ANSWER編集部)

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