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4度の延長制し決勝へ 福岡大大濠のスーパー1年生横地が描く壮大な成功ストーリー

横地の夢は…米国の大学へ進み、日本代表になり、五輪に出場すること

 横地は、ガーナ人の父と、日本人の母の間に生まれたハーフ。長身でありながら動きはしなやかで、鋭い。ハンドリングの技術もある。岩成台中学で全日本中学校バスケットボール大会を優勝。決勝戦で61得点という驚異的な数字を残して優秀選手に輝いた。

 中学卒業後は、誘われていたNBAアカデミー(NBAが将来有望な男女選手を対象にエリート選手育成を行う機関)へ進むことを考えていたが、「ジュニアオールスターの前から片峯先生が熱心に誘ってくれて『1年だけでも良いから来い』と言ってくれた。こんなに熱心に誘ってくれる人はいないと思って、3年間お世話になろうと思って、よろしくお願いしますと言った」と福岡大大濠へ入学した。

 1年目からの活躍は想定内とはいえ、この日は、心臓に毛が生えているのではないかと思うような決定力を大舞台で見せつけた。「こんなに延長が続いた試合はない。いつも(先輩の)嵩基さんが『楽しんで行こう』と言っている。こんな試合は滅多に経験できないので、苦しい場面もあったけど、楽しんでいました。また延長かと思って守備をサボってしまったところで、攻められなくて良かったです」と言ってしまうあたりには、大物感が漂う。

 高校バスケットで活躍し、米国の大学へ進み、日本代表になり、五輪に出場することが彼の夢だ。そのストーリーの中に、高校1年での日本一達成は刻まれるのか。

 2日に行われる決勝戦で、福岡大大濠は、明成(宮城)と対戦する。福岡大大濠が勝てば3年ぶり4度目の優勝。米国のゴンザガ大でプレーするU-19日本代表の八村塁の弟、八村阿蓮(3年)を擁する明成が勝てば、2年ぶり2回目の優勝となる。

◇バスケットボール、いよいよ決勝戦 インターハイのバスケットボールは7月28日に男女で幕を開け、8月2日にともに決勝が行われる。なお、今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイTV」を展開。全30競技の全試合をライブ配信し、インターネット上で観戦、応援が可能となった。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。

【了】

平野貴也●文 text by Takaya Hirano

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